劇場公開日 2022年7月29日

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C.R.A.Z.Y.のレビュー・感想・評価

全27件中、21~27件目を表示

4.0"ホモ" 60s70sと駆け抜けるC.R.A.Z.Y.と名付けられた5人兄弟を描いたこのカミングオブエイジ青春映画に夢中(クレイジー)だ!

2022年8月1日
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クリスマスに生まれて、襟足に金髪が入っていて、出血と火傷を治す特別な力があると信じられている主人公。自分らしく生きるべきか、変わるべきか?"普通になりたい"と願ってしまう。愛憎渦巻くクソ兄貴3人は活字オタクに、不良パンク問題児に、ゴリゴリの体育会系運動オタク。
60年から始まり劇中の時代ごと(主に70s)に真夜中のミサでのストーンズ、部屋でのボウイなどズルい選曲、最高のサントラが寄り添う記憶と密接に結びついた音楽の役割。例えばSpace Oddityが象徴する孤独や自分だけ別の世界に生きているという感覚、あるいはそれをポジティブに捉えるなら劇中のような現実逃避や没入感。特定の楽曲やアーティストが自分の気持ちを言い得ているという感覚。グラムロック --- というより性をも超える唯一無二の存在としてのアイコン=デヴィッド・ボウイ --- からパンクへ、部屋に飾られたポスターはブルース・リーとボウイからジョン・ライドンへと。それでも、どれだけ変わってもパッツィ・クラインは永遠/普遍的で、いつでも心の拠り所/帰る場所みたいに響く。レコードという印象的な小物使い。それは本作が2005年の作品であることを考えてもまだレコードブーム再燃前なので、本作で描かれる時代以降、CDの時代になっていくことを考えると消滅していくメディア/過去の遺物 = (いいことばかりではなかったけど今の自分を形作る)過ぎ去りし思い出の日々として余計に沁み入るものがあった…。
愛ゆえに要した戸惑いと赦し、(たとえ理解できなくとも)和解の歳月。始終疎まれて憎まれて仕方ないって感じでもなかったのがリアルで良かった、良いときもあれば悪いときもあるし家族だって一緒。色々あったけど結局は親に感謝したくなるようなノスタルジックな作品。手前に男女カップルがいて、カメラが引くと男性カップルが映るラストカットも良かった。

P.S. 青年期になってからの俳優がジョナサン・リース・マイヤーズにも見えてくる。
勝手に関連作品『Boyhood/6才のボクが大人になるまで』

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とぽとぽ

4.0理屈ではない

2022年7月31日
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あの年頃の熱量、あの年代の音楽。今また浴びる感覚が堪らない!

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xa

2.5途中から興味無くなった

2022年7月31日
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鑑賞方法:映画館

ザックは、1960年のクリスマスに、ボーリュー家の5人兄弟の4男として生まれた。音楽好きの父親とみんなを愛する母親、読書好きの長男、ザックと合わない問題児の次男、スポーツマンの3男を見て育ち、その後弟も出来、5兄弟の名前を繋ぐとC.R.A.Z.Y.となる家族となった。ザックはキリストと同じ誕生日で、特別な子、と言われて育ったが、保守的な父親の価値観の押し付けに反発しながら20歳になり、彼女も出来、てな話。

観てて最初はどんなすごい子に成長するのかと期待してたが、途中からどうでも良くなってきた。
おねしょがなかなか治らなかったり、喘息持ちだったり、何が特別なんだろうと、気になってたが、母親とテレパシーのようなので離れてても状況がわかるというくらいか?
途中からどうでもよくなった。

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りあの

2.5アイロントースト

2022年7月30日
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単純

難しい

1960年のクリスマスに産まれた5人兄弟の4男坊と家族達の話。

平凡で退屈な世間の父親とは違う、子供達に「男らしさ」を求める父親と少し歳の離れた3人の兄達、そして少し歳の離れた弟に聖地巡礼を夢にみる母親を持つ主人公ザック。
7歳の時に父親を敵に回す出来事が起き、以降自身に悩み葛藤し…。

母親は結構普通だけど、個性的な父親と、随分タイプが違う兄弟の中でも特に個性的な次男と四男。
なるほどCRAZYではなくC.R.A.Z.Y.なんですね。

主に6~7歳、15~16歳、そして20歳の主人公を中心にみせていくけれど、言っていることはやみせていることに大きな波はなく、案外一本調子。
話し自体は嫌いじゃないしつまらなくはなかったけれど、内容の割に長いし、それでいて少し味がボケでいる感じもして物足りなかった。

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Bacchus

4.0【C.R.A.Z.Y.が頭文字の5人兄弟と、両親との関係性の変遷を、1960年代当時の同性愛者への偏見を背景に描き出した作品。家族とは、時にぶつかり合いながらも、深い絆で繋がれているのである。】

2022年7月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

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NOBU

4.0音楽に彩られた青春映画

2022年7月30日
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鑑賞方法:映画館

主人公が、シド・ヴィシャスみたいで、

デビッド・ボウイ、ローリング・ストーンズ、ジェファーソン・エアプレイン、などなど、の音楽が流れ、

『イージー・ライダー』、ジャニス・ジョプリン、ブルース・リー、などなど、のポスターが部屋に貼られてたり、

60年代70年代の文化が楽しめます。

ただ、アメリカじゃなくカナダが舞台です。

主人公の成長と、彼の少し変わった家族を描く、青春映画です。

60年代70年代の、音楽やファッションや車など、それだけでも、とても楽しめました。

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RAIN DOG

5.0こういう映画、見たかった

2022年7月29日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

パパは音楽大好きで人前で歌う唄が決まっている「マイ・ウェイ」おじさん。でもこれほど家族と向かい合い笑い喜び怒り心配する父親は居ない。ママは子ども皆を愛して聖地エルサレムに憧れている。ザックとは心が通じているからどんなに離れていてもザックの苦しみがわかってしまう。そして遠くからザックを救う。神からギフトを与えられたのはザックだけでなくママもだと思う。

ザックは喘息治したい。吸入器から解放されたい。その治したい喘息にザックの葛藤や父への憧れや自分のアイデンティティの不確かさへの苛立ち全部が込められているように思った。子ども(すごく可愛い。監督の次男!)のザックが青年になるのが水の中!「いだてん」の河童のまあちゃん(阿部サダヲ)同様。

実際と想像が混ざり合う映像、その映像と登場人物に伴走する音楽の数々、編集がとても素晴らしいと思った。当時のファッション、キッチュな小道具、タバコ、ブルース・リーやデビッド・ボウイの真似、部屋に貼られたポスター、車、個性が際だって皆がいい顔してるファミリー。特に心優しくハンサムなザック、髪型変えたりメイクしたりどんな服装もとても似合ってた。悩みや葛藤はまだまだ続くけれど、ぶつかって愛し合ってハグして心配しあってる家族は、どこにでもありそうで、もしかしたらどこにもない夢の家族なのかも知れない。

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talisman