劇場公開日 2024年1月19日

「王道の娯楽作、見参。」ゴールデンカムイ コショワイさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0王道の娯楽作、見参。

2024年1月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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1 隠し金を巡るアイヌ、罪人、軍、新選組残党による分捕り合戦

2 話の筋は次のとおり。日露戦争後の北海道を舞台に、かつてアイヌの村が持っていた巨大な資金が強奪され、ある場所に隠された。強奪した主犯は、死刑囚として監獄に送られる。彼は隠し場所をある方法で残し、仲間の罪人に資金の確保を命じた。一方、莫大な戦費の為に疲弊した軍や新選組の復興を狙う一味もその資金を狙っていた。そうした中、日露戦争で死地を生き残り「不死身の杉本」と呼ばれた男がアイヌの娘とともに奪われた資金と殺された仲間の無念を晴らそうと立ち上がる。そして、・・・。

3 子供から大人までを対象とする娯楽作として成功した。理由としては、①ベースが勇敢な男と姫が並み居る敵と戦い宝探しをするという王道のストーリーであり、大筋がわかりやすかったこと、②主人公に対峙する敵が手強くまた残忍であり、主人公に感情移入しやすいこと、③演出面では緩急取り混ぜた作りとなっており、アクションシーンではスクリーンプロセスを巧に用いたり、セリフも登場人物に合わせ現代風にするなどの工夫が見られたこと。

4 アイヌの娘を演じた山田杏奈の一途さなセリフ回しや山崎の軽さと超人的な人物像が同居したメリハリのある演技、矢本悠馬の軽妙さ、舘ひろしの時代考証を無視して設定された役での異名な存在感、山田がピンチのときに助けてくれる白い狼が印象的であった。

コショワイ