「遥かなる白銀に死の雄叫びが残響、そして神威に木霊する!」ゴールデンカムイ The silk skyさんの映画レビュー(感想・評価)
遥かなる白銀に死の雄叫びが残響、そして神威に木霊する!
それは雪降らず雫雨に変わる温かい午後の調べ。
その日私は「ゴールデンカムイ」を鑑賞しに劇場へ。
期待していた作品なんですが、私が観た回は何故か場内はガラガラだった。
どうも作品のファンらしき方達が主な鑑賞者の様ですね。
とにかく純和製の話で、明治40年頃の北の大地(北海道)が舞台。
久し振りに感じる熱い想いを受けましたね。中々な時代背景がある作品ですね。
特に杉元の故郷を語る想い。なぜお金がいるのか。終盤にサラリと流れるんですが非常に良い感じ。
そこには“不死身”と繰り返され叫ばれる彼の本心(素性)がハッキリと見えており
彼と、見えない彼女との別れ際の場面は唯一 純粋さを感じ得た次第。
そんな彼の思いが 死神の如く遥かなる白銀の大地で、埋蔵金(8000億円)を巡って
アイヌ達と脱獄囚等と そして統治する軍隊と熾烈な戦いを繰り広げる~壮大な展開。
今作だけでは話は終わらず次作へと続きます。ワクワク感が止まらないヨ~
個性的な登場キャラのイメ-ジがどれも良くて、俳優はこぞって役を獲た様に感じます。
生き生きと演じているのが分かります。
特に出だしの後藤竹千代 (役:マキタスポーツさん)非常に味が有って良かったです。
そのほか、豪華俳優陣の数々。どなたも素晴らしいしとっても味がある。
杉元佐一(役:山﨑賢人さん)主人公 傷がとにかくスゴスギ。
アシㇼパ(役:山田杏奈さん)アイヌの愛娘 ※もうちょいアイヌ顔にした方が良いと思う。
白石由竹(役:矢本悠馬さん)脱獄囚、どこでも侵入 仲間
鶴見篤四郎(役:玉木宏さん)頭蓋骨前面の欠損の反逆の情報将校
土方歳三(役:舘ひろしさん)まずは第七師団撃砕を目論む
梅子(役:高畑充希さん)主の故郷の目の見えない彼女
次作以降、続々と癖あるキャラが登場で楽しみ。
序盤の二百三高地での戦い場面。邦画作としては中々な戦闘描写で良く撮れてると思いますし情景仕上がりも素晴らしく感じました。邦画でこういうイメ-ジがちゃんと撮れるんだなって事に関心です。
相当凝ってるんで時間はかかったでしょうし、この環境下での撮影なんでスタッフの苦労がとても感じられました。
終盤の馬車に乗って脱出場面。ここも中々な長い挌闘シーンの連続。ちょっと照明がLED灯で強めに焚いている為なのか明る過ぎないかと違和感少し感じました。しかし 雪濠にソリが突っ込む大きい雪煙と、その雪煙の中から現れる馬に乗った鶴見の姿が 見事に照明反射して素晴らしく映えてました。
ここの切り替わり登場シーンの為の明るめの照明だったのかなと感じました。
全体的にダレる事無く最後まで走り切った作品に仕上がっていると思います。
次回作以降にも大いに期待。久し振りの邦画大作と感じますね。
是非、ご家族揃って 劇場へどうぞ!