劇場公開日 2024年1月19日

「今日まで数多の漫画が実写化の闇に呑まれ消えていったが、これらのファ...」ゴールデンカムイ 妖怪麦茶さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0今日まで数多の漫画が実写化の闇に呑まれ消えていったが、これらのファ...

2024年1月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

興奮

今日まで数多の漫画が実写化の闇に呑まれ消えていったが、これらのファン達が最も望んでいたであろう「原作そのまま」をゴールデンカムイが漸く実現したように思う。
とにかく原作とファンを大切に思う気持ちを一番に製作されたのだろうと感じた。漫画の実写化は原作ファンの理解なしに成功し得ない以上、原作へのリスペクトは必要不可欠だ。その点を踏まえると、ゴールデンカムイは徹底的な原作準拠でひとまず原作ファンの心を掴んだように思う。もし続編があるなら間違いなく鑑賞するだろう。

以下個人的感想
・原作そのままといっても、飽きさせない構成と圧倒的スケール感が素晴らしかった。
・冒頭の日露戦争のシーンが特にすごい。邦画にありがちなCG感や適当な汚し感はほぼない。汗と油に塗れた顔に泥が付き、パリパリに乾いたようなメイクが見事だった。
・ストーリーの展開や役者さん達の演技は原作ファンとして文句の付けようもない。当初ネット上で色々な声が挙がっていた杉元役の山﨑賢人さんだが、この方が杉元を演じてくれて良かったと心から思った。アシㇼパ役の山田杏奈さんも透明感と逞しさがあって良かった。あまりにも原作に寄せた変顔に思わず笑ってしまった。
・すべてにおいてスケールが大きい。絶対に大画面で観てほしい。

【1/27追記】
二回目の鑑賞をしてまいりました。
初回鑑賞後、原作を一巻から読み直し二回目に臨んだところ、細かい部分で原作と話の流れが違うことに気付きました。原作通りすぎて展開が読めてしまう、丁寧すぎるといった感想も散見されますが、原作からの逸脱感を感じさせない、絶妙なラインの改変だと思います。改めて脚本の凄さに感動しました。
原作読者からすると、アイヌ料理の調理過程があっさりしすぎな気もしてしまいますが、原作を読めば読むほど(皮をメリメリ剥いだり脳味噌ほじくり出したり)映像化は無理だなと感じるので、原作を知らない方にとってもちょうど良い塩梅なのではないかと思います。
現在、Xなどで映画関係者のインタビューが沢山掲載されているので、それらを読んでから鑑賞すると楽しさが5倍くらい上がります。
それから軍帽を脱いだ山﨑賢人がイケメンすぎです。イケメンすぎて心配になりますが、今後の展開を考えてもこれぐらいイケメンでなくてはなりません。

コメントする
妖怪麦茶