「『初恋は実らない』」チャイコフスキーの妻 らまんばさんの映画レビュー(感想・評価)
『初恋は実らない』
特にアタオカメンヘラ女子の初恋は。
「初めてお会いした時からお慕い申しておりました」
あの出会いの一体何が刺さってアントニーナをあそこまで駆り立てたのか。きっかけは何でもよくて、そこから先は“チャイコフスキーを愛する自分”をとにかく愛でてる感じ。
そりゃさ、愛する人が全然振り向いてくれなかったり、指1本触れてこなかったりしたら寂しいと思うよ。二十歳そこそこのうら若き女子だし、自信も無くすだろうよ。でもさ、次第に『ワタシにはアナタだけ〜』と言いながら他の男に抱かれる痛いオンナに変貌を遂げ、その男の子供を続々と産み落とす『自分正当化オンナ』になるのはいかがなもんかと。
結局愛ではなく最後の最後まで恋に恋してる感じから抜けきれてなかったなー。満たされない欲望が溜まりに溜まってヒステリックにもなるし。あの感じはアカン。
いや〜『愛』も無ければ『性的なつながり』も無い。
そんな婚姻関係、一体何を信じて生きていけばいいやら。
ツライだろーな、とちょっとだけ同情💦
とゎいぇ、性的欲求不満なヒステリック女子という重いテーマをよくあんなにライトに書き上げたもんだ。
それに約147分ってまぁまぁな長さだけど、長さを感じなかったのが不思議。特にアントニーナとピョートルの実質的な婚姻関係がほんの数ヶ月しかなかった事を考えるとその僅かな時間を脚色しながらとゎいぇよく147分まで膨らませたな、とそこを評価。
エンドロールでは無論チャイコフスキーの曲が続々と流れるんだけど、最初の曲があまりに軽妙で吹き出しちゃったよ😅
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