「なんという狂気の愛!」チャイコフスキーの妻 iccoさんの映画レビュー(感想・評価)
なんという狂気の愛!
なんという狂気の愛!
どうしようもなく惹かれた人が天才だったのか、天才の肩書きが好きだったのか、その両方か。でも彼が天才だったことが不幸の大きな要因の一つなのは間違いないわね。
彼への執着は彼女の何を支えていたのだろう。いっそ捨てられたら、違う世界に行けたかもしれないのに。
悪妻との話だったけど、男性側からして思い通りにならないからこその悪妻だったとしか思えないほど、彼女のチャイコフスキーへの愛はとても純真にみえたのだけども。
衣装も背景も音楽も美しいのに、彼女を取り囲む人々が、どの時代でも誰も幸せそうな顔をしていなくてしんどかった。
アフタートークにて、なぜ彼女があそこまで彼を信じ続けたのかは、『オネーギン』のタチアーナと自分を重ねた部分があったのではというお話を伺った。あらすじを話していただき、なるほどそういうことかと納得。
また、この時代(19世紀)のロシアでの離婚の難しさへの理解を深めるなら、『アンナ・カレーニナ』(トルストイ著)がおすすめとのことでした。
本日も大変お勉強になりました。
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