「教会は結局無力か」ヨーロッパ新世紀 ひろちゃんのカレシさんの映画レビュー(感想・評価)
教会は結局無力か
あの集団罵倒大会は個人的映画鑑賞史上屈指の苦々しいシーンといえる。相手のことをまともに知ろうともせず、断片的で誤った情報(スリランカ人がムスリム!)から勝手に作り上げた虚像(これが熊)に対して敵意を剥き出しにする醜悪な姿に、自分の周囲の何人かを思い出したり自分自身の暗黒面を見つけたりで胸が痛む。わざわざ「文化」センターへ移動しての集会だったという皮肉。
シーラにしてもルーマニアの教会でハンガリー舞曲を演奏しているわけで、良識派のインテリですら無自覚にひとを文化的に傷つけることから逃れられない。あるいは、わざと(?)下手に演奏したのはその裏返しか?深読みし出すとキリがないな。
彼女がラストで赦しを乞うた理由はあのフランス人との情事なのか?なんせフランス人だから…という偏見はいけませんかねぇ。
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