劇場公開日 2023年5月12日

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「ピンと来ない」アルマゲドン・タイム ある日々の肖像 toshijpさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ピンと来ない

2023年5月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

アン・ハサウェイとアンソニー・ホプキンスが
出演していることで鑑賞する気になった。
ほぼ予備知識を入れない状態で観た結果、
ピンと来ないまま終わってしまった。

・1980~1981年頃の話
・勉強があまりできない落ちこぼれの小学6年生
・でも絵の才能がある
少年とその家族、同級生との話ではあるが
物語がどういう方向へ進んでいこうとしているのか
つかみ所がなかった。

鑑賞後にちょっと調べてみたらジェームズ・グレイ監督の
少年時代を投影したお話だったようだ。

そもそもアルマゲドン・タイム(原題Armageddon Time)の
意味とは?ロナルド・レーガン氏が大統領に就任し、
軍拡した結果最終戦争が起こるのではないかと危惧する
声が上がった、その時代の空気を表していると思う(多分)。
少年は様々な経験を通して世の中が決して平等ではない
ことを思い知らされるのだがそれがアルマゲドンと関係
あるのかというと今ひとつ分からない。、ユダヤ人・黒人等に
対する差別なども描かれる。アメリカで生まれ育った人なら
時代の空気やら何やらが説明しなくても肌感覚で分かるの
だろうが日本で生まれ育った身にはやっぱりピンと来なかった。

アン・ハサウェイも良かったが祖父を演じたアンソニー・
ホプキンスはもっと良かった。中盤、少年が通う学校の
集会で卒業生(大出世した人物)から贈る言葉があった。
スピーチ役が知っている役者さんだと思ったらジェシカ・
チャステインだった。(カメオ出演)やっぱりこの人が
画面に映るとその場面が引き締まる。予想していなかった
出演にちょっと得した気分になった。

蛇足だが映画監督の自伝的なものではフェイブルマンズ
(The Fabelmans)スティーブン・スピルバーグ監督
の方が面白かった。 いずれにせよ、後に才能を開花
させるような人物は学校の成績が良くなくても幼少の頃から
才能の片鱗を見せていること、良き理解者がいてくれた
ことは共通していた。

toshijp