「少年の人間としての人格が形成される上での黙示録の時・・・」アルマゲドン・タイム ある日々の肖像 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)
少年の人間としての人格が形成される上での黙示録の時・・・
厳しい両親とイヤミな兄、大好きな祖父に囲まれて成長する少年・・・この映画はそんなありきたりな少年の成長物語ではありません。唯一の理解者だった祖父は死んでしまう。そして親友の黒人少年と一緒に働いてしまった悪事。少年は父親のコネで釈放されるが、黒人少年は1人で罪を被り、二度と会うことができなくなってしまう。少年は、普段通り学生生活を続けていく・・・。ここで映画は終わるのですが、この後少年はどんなふうに成長していくのでしょうか。おそらく黒人少年へのトラウマを一生抱えたまま・・・。「アンダーカヴァー」「エヴァの告白」「ロストシティZ失われた黄金都市」といった傑作をモノにしてきたジェームズグレイ監督が複雑な少年の物語をそつなく描いてお見事です。
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