「お下劣も混ぜつつの壮大な人生賛歌」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス こまめぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
お下劣も混ぜつつの壮大な人生賛歌
おそろしく大きい単位のことをミニマムな家族という単位に収束して力技でまとめあげた。こんなんよく思いつくなあ!
万物の存在には果たして意味があるのだろうか?互いに干渉し合うことで起きる事象を思えばあるとも言える。
でも多元世界で常にハイスピードに流れ続ける時間の中では、そんなことも些細な塵芥。何度も何度も繰り返される選択と愚かな過ちや後悔を経て、輪廻からの解脱という最終形態に救いを求めるのもそりゃそうだってなる。
しかし視点を変えてなんの意味も持たないような存在で、短い時間しか共に居られないからこそ大切にしたいと天から地へ降りてくる。
愚かで取るに足らないからこそ愛おしい。
在る事を赦してくれる、これ仏の目線ではなかろうか。
アナ雪にも通じる、ありのーままのー♪存在を愛する、ひいては己の選択、己の人生も愛することに通じる。
驚きの角度からの人生賛歌だ。
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