「人生初の「ムカついて」何度も帰ろうとした映画」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス inさんの映画レビュー(感想・評価)
人生初の「ムカついて」何度も帰ろうとした映画
アカデミー賞7部門受賞ってんで遅ればせながら見てきましたが、未だかつてこれほどイライラして途中席立って帰ろうと思ったこと一度もないです。マジでつまらねぇ…
リアリティSFアクション的な娯楽作品と思って見に行ったのですが、とんでもない。
やたらにカンヌが好きそうな感じで説教くさいし、もうとにかく死っっっぬほどテンポが悪い
別にカンヌ的なのは個人的に退屈なことが多いだけで、マジメにアート系とかなら全然楽しみようもあるのですが、表面がとにかく悪ノリに悪ノリ重ねて娯楽作品ぶってるくせに、その悪ノリジョークも最初の数個はくすりと出来るものの、とにかく本当に"悪"ノリ。しかもひたすら同じような悪ノリの繰り返し。
「これウチらの間じゃめっちゃ面白いんだよね!どうどう??」って、もうなんか最近のイタズラ炎上SNS動画見てるような気分で、つまらんどころか嫌悪感すら感じてくる始末
バースジャンプの「自分が絶対にやらない事をする」って、型を破れ的な事なんでしょうが、例えば急に瓦を殴って割る>カンフーをやっていた自分と接続、人前で旦那に熱いキス、歌い出す>俳優の自分と接続
とかそう言う意味あるやり方あったでしょ。失禁だ、リップ食うだ、アナルプラグだ、はーー何の意味もねー!アホくさい。しかも後半はそんな設定無視して好き放題
何もかも詰め込もうとして全てが相反して何もかも失敗すわこんなん
いや、メッセージ性的な部分も分かるんですよ。
ただ、例えばあなたが本当に人生に悩んでるときに親に相談したら、親はなんか良いこと言ってはくれるんですが、"下半身丸出しでベビーカー乗って鼻にクロレッツ挿し"ながら「◯◯ちゃんの好きなようにするのが一番!大事なのは覚悟!覚悟が足りない!」とか説教されてるような感じです
まともな感性した人間ならそんな親はっ倒して人生の縁切りますが
恐らく系統としてはパラサイトみたいに「コメディの中に、現代社会の光や闇が…」的な雰囲気を出したいし、多分アカデミー賞もそんな感じで評価されてるのかとは思いますが、
そこらの立ち飲み屋トークで出てきそうなあっっさいセリフ(単語だけ難解だったり無駄に遠回しなせいで余計イライラ)に、伏線もとっ散らかりのほっぽりぱなし。
到底パラサイト等と比較する映画ではないです。
この悪ノリSFに家族愛をぶっ込む構成、一番近いのはおそらく劇場版クレヨンしんちゃんなんですが、そんなステージにはとてもとても……
あとやっぱりそう言う構成は実写と食い合わせ悪いですよ。実写劇場版クレヨンしんちゃん!!とか想像したらわかりそうなもんですが
いやまぁ、移民の葛藤や、新しい価値観への恐れ、生活に追いやられて家族や生き方に心の余白が回らなくなってしまう事、そういった"日常"の息苦しさを、荒唐無稽なSFコメディアクションにブチ込む。意欲作ではあります。そこは評価したい…!
ただ、それがちゃんと評価になるのはその2つがちゃんと絡み合ったときです
「変な食材と変な食材合わせました!味も変です!!」
それはただの思いつきのマズい料理って言うんだよ……
「これとこれとこれ入れて、こんな組み合わせ今までないでしょ?!」ってアイディアだけでオスカー取れたら世話ありませんわ。その上で面白く調理するのが映画でしょうが
この映画設定でしっかりエンタメに昇華できる監督、脚本家は沢山いるだろうに……もったいない。これがアカデミー賞を取っては、今までしっかりと脚本書いてきた人たちが報われませんよ
あともう単純に長すぎ!!100分くらいにまとめるだけで5倍は評価変わるはず。唯一面白いカンフーシーンですらスロー多様で後半はダレダレですよ
色んな映画のオマージュも「いっぱいオマージュあるのになぁ〜w気づかないか〜w」みたいに訳知り顔してる人いますが、いやこれ、分かったとこで作品の話には全く寄与してないでしょ。入れたら評価上がるもんじゃないですよ。マジで無駄。むしろ不快レベル
さんざ罵倒してしまいましたが、そんな中でも役者陣はこんな無茶苦茶な役を演じきっていたので、ほんとはマイナスですが1点つけときます
特に娘、変なコスプレしてないとこの"一般人の葛藤、息苦しさ"の演技はとても良かったです。彼女の演技はちゃんと人間ドラマ映画で見たかったですね
同感です。説橋臭い、超最低作品ですね。アメリカ🇺🇸はイかれてます。マジでつまらない、時間とお金の無駄遣いにしかならないイラつく作品でした。イイねありがとうございました😊こんなくだらない作品、家で寝てた方がマシでした。