「宇宙は無限である怖さ」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス Tkさんの映画レビュー(感想・評価)
宇宙は無限である怖さ
最近の研究では宇宙の大きさが無限である事が証明されたらしい。無限ということは宇宙の全ての可能性があるとい事になり、地球と時間も空間ももう全く同じ星も無限個あるし、指がホットドッグの星も無限個あるということになる。
この映画はマルチバースをテーマに扱っている。ちょっと最近間違えるとカッコ悪いのはマルチバースとメタバースである。マルチバースは無限の宇宙が無限個存在するという考え方で、メタバースは主にコンピュータの仮想空間上に無限に世界ができるという考え方。両者はそのうち一つになるかもしれないが今のところ宇宙科学とコンピューターサイエンスという違う分野の話だ。
いや、そんな事をこの映画のコメントに書いて何の意味があるのか…それほどこの映画には混沌がある。理解の追いつかない事を難しい事を持ち出して何とかケムにまこうとする力が発生する笑。それほどにカオスな映画体験だった。
万人にお勧めすることはできないし、家のリビングで見れるような映画ではない。映画館に閉じ込められて携帯の電波やウーバーイーツから隔離された状態で見てほしい。映画なんて別にわかんなくてもいいという気概で見てほしい。
現実世界ではAIが今後主権を握って行くが、もしAIが合理性、最適解を、求めて行くように発展していったら、まだ人間の活躍する場所は残されていると思う。なぜならば人間にはこの映画のような混沌や、路地裏の汚い飲み屋、男女のグレーな関係、訳のわからない芸術、要は何だかよくわからないものを愛するというよくわからない特性があるのだから。
全くまとまりのないコメントになってしまったが、この映画を見てまとまった感想を持つほど人間は賢くなくて愛おしいという事です、完了ボタンを押そうと思う。