「真の武術とは暴力を止める事。愛の物語です。」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス yoshuggahさんの映画レビュー(感想・評価)
真の武術とは暴力を止める事。愛の物語です。
大のカンフー好きですが、予告の時点でSFを期待してたので寧ろ思ってたよりアクションみれて良かったと思いました。
前半は何層にも重なったマトリックスみたいな話だと思いながら見ていました。
それが段々とエヴァみたいな話だなと思えてきた。
当方エヴァは1番最初の映画化1作目までしか観ていません…
毎日バタバタで地獄の様な日々に追われてるが、別の世界線ではいろんな可能性があった。
現実問題、誰かが作りだした価値観"正しさ"により、
人種も老いも若きも男も女も全ての人々が揉めに揉めまくっている。
悪意ある誰かの作り出したシステム"ベーグル"
皆が皆、本当にあなたが憎くて嫌な態度を取っているだろうか?
価値観は後から後から、その時の勝者の都合に合う様に塗り替えられ植え付けられるもので、見る角度が違えば善意も悪意に見えるもの。
本当はそんな事で揉める筈ないのに現在は壊滅的なとこまで来てると思います。SNSなどの壁によってね。
フィジカルの暴力も言葉の暴力もマウントを取るとかいうが、歴史はどんなに間違った事であっても勝った人の言う事が正義になります。それは人間が勝手に作ったルールであり、本来なら勝ち負けではない。
相手を押さえつけて勝ち取った勝利では平和は来ない。
それは独裁者が取って代わるだけで結局は何も変わらないのです。メキシコのギャングみたいに…
ファシズムで勝利しても人の心は変えられない。
人の心を変えられるものは愛と許しのみ。
不幸な境遇を人のせいにする事ではない。相手じゃない、自分の弱さに打ち勝つ事こそが本当の勝利なのだ。理解や多様性はここがスタート地点。
これは武術の真理でもある。
手を出さずに丸く収まるならそれを1番最初にする。
手を出すのはやむを得ない最後の行動。
人間は全て距離感、関係性。声のトーンや表情が見えないと相手が何を思っているかの本質は見えてこない。
皆が今隣にいる人にやさしくなれれば自然に争い事はなくなります。