「ラストにホロリと泣かされる、ぶっ飛んだカオスな家族愛映画」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス 12shiho28さんの映画レビュー(感想・評価)
ラストにホロリと泣かされる、ぶっ飛んだカオスな家族愛映画
失敗だらけの人生に足掻く中年女性が、マルチバース(並行宇宙)を漂いながら世界の平和を守り抜く、ってちょっと何言ってんのかわかんないけど、ラストホロリと泣かされる、カオスな家族愛映画
ぶっ飛んだストーリーと映像技術がまず目を引くけど、根底にあるテーマは、メインは「家族愛」、サブで「だれしも抱える孤独があり、その癒しかたは人それぞれ」だと思う
どんな人生を選んでいても、どこで暮らしていても、大切なものはいつも側にある、でもそれに気付くのは意外に難しいよね
主人公に至っては、マルチバースに引っ張り込まれててんやわんやな大騒動に巻き込まれてようやく気づけたくらいだし
もっと早くにこの役に出会えていたら、キャリアが変わっていたかも、とコメントしてた主演のミッシェル・ヨーは、それも納得なハマり役
彼女が得てきた技術や経験値が遺憾なく発揮されていて、カオスな役を説得力満点で演じ切っている
劇中、彼女が疲れた中年女性からカンフーを操る強者や、華やかな大女優に変身するシーンが何度か出てくる
そこで実際アクションもこなす女優として活躍してきた彼女の実際の映像も使われてて、自ら得てきた経験や能力は活きるんだ、ってなんか凄く感動した
25年ぶりに俳優復帰のキー・ホイ・クアンは、小役時代の面影そのままに、心優しい夫と異次元から来た戦士の二役を魅力全開で演じている
ぶっ飛んだ内容を上手くまとめたストーリー、目眩く映像体験、それぞれ個性豊かな役者陣、見どころの多い映画でした