劇場公開日 2023年3月3日

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「映像とカンフーはいいが、ストーリーがわかりにくいかな」エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0映像とカンフーはいいが、ストーリーがわかりにくいかな

2023年3月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

寝られる

楽しそうな予告を観てかなり期待していた本作。「フェイブルマンズ」がやや物足りなかったので、その足でハシゴ鑑賞してきました。公開初日ということで、まあまあの客入りでした。

ストーリーは、コインランドリーの経営問題、同居する父と夫と娘への悩みと、いっぱいいっぱいの生活を送る中年女性エヴリンが、突然マルチバースから来た夫に「全宇宙をカオスに陥れる悪から救ってほしい」と頼まれ、訳もわからず闘いに巻き込まれていくというもの。

予告で何度も観た、マルチバースに引き込まれる目まぐるしく変わる映像は斬新でおもしろかったです。さまざまなエヴリンや彼女の背景が一瞬で次々と切り替わっていくのですが、このわずかなシーンのためにどれほどの手間と時間をかけたのかと思うと頭が下がります。

また、本格的なカンフーも久しぶりに観たような気がしますが、手近なものを巧みに使ったトリッキーな動きの連続は、観ているだけでワクワクします。特に、序盤でウェイモンドが観せたウエストバッグを使ったアクションは実におもしろかったです。

ただ、内容は思った以上に難解でした。メインストーリーは単純なのですが、説明的なセリフが多く、設定がよくわからず、目まぐるしく切り替わる映像に振り落とされてしまいました。仕事帰りの疲れと、先に観た「フェイブルマンズ」で誘われた眠気が相まって、本作鑑賞中に何度も瞬間寝落ちしてしまった自分を反省しています。これから鑑賞予定の方は、スッキリ覚醒した状態でお出かけください。

主演はミシェル・ヨーで、化粧と衣装で七変化する彼女をたっぷり堪能できます。脇を固めるのは、ステファニー・スー、キー・ホイ・クァン、ジェイミー・リー・カーティスらで、集客力という点では少々心許ない顔ぶれです。しかし、「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」のショートを久しぶりに観られて、ちょっと嬉しかったです。

おじゃる