「自分ち(家)、俺んち(家)、人んち(家)」スイート・マイホーム kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
自分ち(家)、俺んち(家)、人んち(家)
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静かなホラーサスペンスといった感じでしょうか、最初に殺された2人の殺害シーンはほとんど描かれず、柏原刑事から聞いただけの主人公清沢賢二(窪田)。最初の殺人事件の後、不倫相手の原友梨絵(里々佳)に強迫ビデオメールが届いた段階で犯人の見当はついたものの、意外なところに潜んでいたことには驚いてしまった。
人にはそれぞれ隠したい過去があるものだし、最も隠し事が多かったのが賢二だったかな。マイホームを購入して幸せに暮らせることが出来れば、それを包み隠すことが出来たのかもしれない。幸せな家族を守ろうとすればするほど何かを壊さなきゃならないし、今作ではそれが賢二の意図したものではなかったという特異な例。
特徴的なのは賢二の閉所恐怖症という持病と兄聡(窪塚洋介)が自宅の押し入れで暮らしていたこと。さらに父親が失踪していたという事実が絶妙に絡み合っていた。そして乱歩の『屋根裏の散歩者』のごとく清沢家をずっと監視していた事実。防犯カメラを逆手に取って監視し続けていたとは現代的だ。
まぁ欠点があるとすれば、地下室の暗さや温度設定より防犯カメラの映像チェックを警察や兄が怠っていた点だろうか。ぎりぎり死角になってたかもしれないが・・・あと、住宅ローンはいくらくらい払わなければならないのか知りたかった。
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