「期待していましたが…」シャイロックの子供たち R41さんの映画レビュー(感想・評価)
期待していましたが…
話の流れはわかりやすく変化もあっていいのだが、出来事が銀行員のある種の本音を表面上というのか、建前というのか、常識的でありながらもあり得ない設定にしている点がリアリティに欠けてしまっているように思う。
銀行とは一般会社と大きく違う点がある。それが準備制度といわれるもので、つまり銀行に10億しか資金がなくても、その約3倍の30億を貸し出すことができる仕組みになっている。
一般企業はそんなことはできない。
一般企業は数字上のお金を借り、必死になってそれを返済するが、銀行は通帳に数字を記載するだけなのだ。
この時点ですでに「お金の価値」に違いが出る。
日本銀行は1万円札を約30円の費用を書けて刷る。それをいくら刷るのかは銀行が誰かに貸し付けた金額分が刷られることになる。
それが回り、政府がそれに利息を付ける。パチンコ屋の玉とシャーペンの芯の束とが交換されてそれが現金になる仕組みと同じように、日銀は30円で作った1万円とその利息分を手にすることになる。
これが政府主導で行われているなら問題はないが、民間で行われていることに「中央銀行制度」の闇がある。
そこを描いてほしかった。
コメントする