「王道ベイ作品」アンビュランス MAKOさんの映画レビュー(感想・評価)
王道ベイ作品
みんな大好き"ハリウッドの破壊王"マイケル・ベイ監督作品。
そうはいっても世間一般の認識は「マイケル・ベイ?爆破とカーアクションの人でしょ」
てなところでしょう。その通りだと思います。
が、スタッフやキャストが口を揃えて言うのが「彼ほど"映画"を理解している監督はいない」
というものだ。本当かなあ?
そこで本作の登場です。本作を鑑賞すればベイ監督が何十年もハリウッドの第一線で大作映画ばかり監督やプロデュース出来る理由が何となく解ります。多分。
映画は金に困った主人公がギャングの義理の兄を頼るところから始まってその足で銀行強盗に行くという、ちょっと観たことないハイテンポでストーリーは進みます。
そしてハイテンポでありながら駆使されるスローモーション。ドローン撮影もただ空撮ではなくアクロバットなアングルとコマ落しで見せる工夫。
飛散物の角度まで計算しているという爆破シーンの理想的なアングル。そして監督特有の色彩感覚に如何に"映える"か理解され尽くしたカット。お馴染み青空背景のあおりショット。
ストーリーの緊張と緩和。どんどん増える登場人物もしっかりキャラ付けされていてどうなんのコレ?と、ありふれた題材でありながら先を読ませない展開。
おまけに兄弟仁義と2時間20分を退屈させない考え抜かれた演出が披露されます。
この監督は毎度ちとランニングタイムが長いのが玉に瑕だと思うんだが、じゃあどこか要らないシーンが有ったかというと思い付かないから困りものだ。
撮影時、というより恐らく脚本か絵コンテの時点で作品は完成してるんだろう。
だからこの監督にはディレクターズカットが無いのだ。(知らないだけで有ったらスンマセン)
ベイ作品は頭空っぽで観られるB級映画。
その認識で間違ってない。
が、考え抜かれたうえで我々の様なボンクラの頭を空っぽにしてくれているのだ。
ので頭空っぽで映画観たい方は是非!
あおりで写メ撮りたくなるぞ!
坂口拓さんのYouTube見ましたけど、何故謝っているのかよくわかりませんでした。10年前とのことなので「地獄でなにが悪い」の話ですか?字幕で「王監督」?「某監督」ですか?要するに園子温のことですか?坂口拓さんは関係なさそうなのに気の毒な。