「こういうので良いんだよ!」アンビュランス ゼリグさんの映画レビュー(感想・評価)
こういうので良いんだよ!
マイケル・ベイ監督の久々に日本での劇場公開作である「アンビュランス」。
予告からずっと楽しみにしていた。
「ずっとカーチェイスらしいよ」
え…なにそれ!!最高かよ!!!
バッドボーイズ、ザ・ロック、パールハーバー、アイランド、トランスフォーマー…
今までの作品はどれもこれも、ハリウッド最高品質のカーチェイス、カーアクションを見せながら、それはあくまでシーンにインパクトを与えるだけの、いわゆる「本編の添え物」的な扱いになっていた。
マイケルベイの監督作が公開されるたび、常々思っていた。
もったいない。非常にもったいない。
なんでもっとカーチェイスが主役の映画を撮らないんだと。
めちゃくちゃ車走らせろよと。
ロボットに変形してる場合かよと(トランスフォーマーシリーズは愛してます)。
ワイルドスピードみたいな映画撮ってくれよと。
なんて願っていたらですよ。
「アンビュランス」が叶えてくれました。
もう本編の8割ぐらいカーチェイス。
ワイルドなスピードで爆走する救急車。
緊急車両破壊祭り。
ベイに「なんでこの映画撮ったの?」って聞いたら「パトカー壊したかった」って言うと思う。
ツッコミどころなんて、あの壮絶カーチェイスの前ではどうでもよくなる。
中でもドローンを使ったカメラワークは、今の時代だからこそ撮れるアクション。
もはや鬼に金棒。ベイにドローン。
「ベイバスター」という、マッドマックスの世界から持ってきたんかみたいな車突撃破壊用撮影車両でお馴染みの監督ではありますが、今後はドローンを使って唯一無二のカーアクションシーンを撮ってくれるかもしれません。
「ベイドローン」の時代が来てほしい。
全く退屈することなく、約135分があっという間でした。
重厚なドラマやシャレならんくらいVFXにお金掛けた壮大な映画だけを撮りつつあるベテラン監督さんたち、一周してこういう感じの究極にシンプルなお話の映画撮りません?