「80年代のフランス」午前4時にパリの夜は明ける ぱんちょさんの映画レビュー(感想・評価)
80年代のフランス
80年代のパリを舞台に離婚後の母子と家出娘との交流を8年に渡り描く。
まず舞台となる81〜89年のフランスは初の左派ミッテラン政権で、若者にとって変化の希望を感じさせる時期だったというのが、同じ頃サッチャー政権で閉塞感ばかりが描かれるイギリスとの比較としても面白い。
それを背景に深夜ラジオや映画館、住宅事情など庶民の暮らしも興味深い。
一方で、シングルマザーの暮らしや不安、子供たちの自立や薬物汚染など現代と共通する課題もこの頃と変わらないよな…とも思い…
そういう「あの時代」の空気を感じられるのがこの映画の最大の魅力かな。記録映像も含めそれを復元する努力は素晴らしいのだと思う。
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