ダブル・エネミー ロンドン崩壊の日のレビュー・感想・評価
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迫られる選択、その時あなたは?
かつて英国の植民地であり内戦を終結させたものの現在も尚様々な問題を抱えている全体主義国家キンダー国と、良好な提携関係を確立したK-CORP社(?)にヘッドハントされたエイミー・テナント博士は、化学兵器被害者の治療を目的に超再生能力を可能にするナノ細胞を開発推進していた。
満を持したのかしてないのか投資家たちにプレゼンを行っていたところ、地下鉄にて化学兵器(細菌兵器)による症状が確認された女性が隔離保護される。その女性はK-CORP社のインターンであったことから彼女の研究施設へと運ばれ調査が行われるのだが、原因が博士が開発中のナノ細胞によるものだと判明するのだった。いったい誰が何の目的で?...
2人の患者に注射は1本。妊娠した女性か?サッカー少年か?
投資家が研究に投資する(してくれる)か否か?
移送方法はドローンか?救急車か?
一緒に着替えるか?個室へ行くか?
どちら「も」救う方法を模索する中で、どちら「か」しか救えない状況に陥り、結果どちら「も」救えなかったとする最悪の結末を突きつけ、結果は2つに1つとは限らない、しかし未来を左右することになるその場その時々の選択の重要性を認知させる導入「だけ」見事。
一枚岩ではない国及び組織の陰謀と思惑が複雑に絡み合う中で、閉鎖空間に追い込まれた全容を知り得ない2人が、断片的な情報を基に各々の裁量で勝手に推理、邪推、妄想を積み重ね、その先々で迫られる選択がとある結果へと結びついていく様を以て、ではその選択肢をどのように見極めていけばいいのだろうか?ともう一歩踏み込みませたい意図は、監督の前作「キューブ:ホワイト」のこともあり伺える。
しかし、その選択がどのような結果を生んだのかという結びつきが薄く、別の選択肢が見えにくかったり、何を選択したのかがそもそもわからないところも多々。そして何よりもし別の選択をしていたらどうなっていただろうかという見通しの悪さには頭を抱えてしまう。
自発的な操作を強要されるゲームという媒体と、ただ画面から流れる情報を受動的に享受するのみの映画という媒体の違い。そしてやり直しを前提としたマルチエンディングゲームというジャンルと、自動的強制的に一本道で完結としてしまう映画という仕様の違いが、絶対的に相容れなかったが故なのだが・・・
そもそもこの作品、1本の映画として完結させる気は早々無いらしい。どうやらゲームの宣伝及びゲームへの誘導を兼ねたプロモーションの意味合いが強い様だ。それはそれで頭を抱えるのだが、気になった方はまずこの作品を鑑賞後プレイしてみては如何か。いやこの作品挟まなくてもいいか・・・
「L change the WorLd」(2008)...「G.I.ジョー」(2009)...「ディヴァイド」(2011)...「クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的」(2017)...
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