ツイン・ミュータントのレビュー・感想・評価
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人生は決断の連続
妹のエマが超人パワーを持っているとかで、兄のジョシュアは周囲に害を及ぼさないためはもちろん、何より能力を付け狙う者たちから妹を守るため、保護という名目で監禁し不自由を強いていた...
しかしその境遇を良く思わないエマは常に情緒不安定で、それに呼応するのか如く漏れ出るパワーを鎮めるため、兄もまた怒りを押し殺しながらお薬で妹の感情を抑え込むという、解決の糸口の全く掴めない悪循環に陥っていた...
そんな折、保護という名の監禁、治療という名の責任逃れに協力してくれていた信頼の置ける医師のススメでその道の専門家に治療を依頼。しかしその治療もまた名ばかりで、エマのためではなく彼自身の自己顕示欲を満たすための自己陶酔するための手段でしかなかったのだ。はてさて・・・
外面と内面、仮面と素顔、見た目と本質、外の世界と監禁部屋...
男と女、兄と妹、天使と悪魔、真実と嘘、本音と建て前、心の声と飲み込む言葉、殴り合いと精神的苦痛、生と死...
愛する妹のエマを傷つけてしまっている現状に抱える兄ジョシュアの後悔といや致し方ないのだとするその行為の正当化の中で、どちらともとれるどちらにもなり得る正反対の事象が併存している状態が意識的に描かれていく。
一方で、ジョシュアが愛する妹のエマを縛り付けているのは、死した父の言葉にジョシュアもまた縛り付けられているためという側面も。
閉じ込められていたエマの姿にジョシュアを重ねるラストは、そんな彼の境遇も相まって肉体的精神的両方の面を有している様に思える。
もしも閉じ込められていたのが妹のエマではなく兄のジョシュアであったならどうなったのだろうか?というこれまでと、いやもうやり直すことができないからこそこれからどうするのかという新たなる一歩の双方向の想起と展望が見据えられたものなのでは・・・
ざっくりとは「人生とは決断の連続である」とするお話。ということで?
「ハプニング」(2008)...「ハンコック」(2008)...「ミスター・ノーバディ」(2009)...「(r)adius ラディウス」(2017)...「HEROES」...
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