「スポーツドキュメンタリーとして素晴らしい出来栄え」BBB(BAY BLUE BLUES)2021 大塚史貴さんの映画レビュー(感想・評価)
スポーツドキュメンタリーとして素晴らしい出来栄え
横浜DeNAベイスターズのファンでなくとも、更に踏み込んで野球ファンでなくとも楽しめる作品になっているといっても過言ではない。
筆者はベイスターズの前身、大洋ホエールズ時代からのファンで、いわゆる暗黒期も含め40年以上応援しているが、だからこそ一喜一憂せずに俯瞰してチームを見つめる習性を身に付けてしまった。
このドキュメンタリーは、良いところばかり映すのではなく、カメラが入ることを躊躇してしまうようなところまで、気まずい思いをしてでもグイグイと入り込んでいく。そこに選手やチーム関係者の本音があるのだから、つまらないわけがない。
球団のレジェンドで今季から指揮を執った三浦大輔監督が、かつての私設応援団・団長の墓参りに行く姿をとらえるなど、選手たちの人間味あふれ、なんとかしてチームを立て直そうと試行錯誤を繰り返す選手たちの苦悩する姿は、どんな業種で働いていようが胸に迫るものがあるはずである。
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