「クロノスタシス」名探偵コナン ハロウィンの花嫁 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
クロノスタシス
年に一度のお祭り映画、今年も無事コナン映画が公開してくれた事に感謝です。
・相変わらず劇場版お決まりのド派手なシーン
例年大爆発だったり、去年だったらリニアが国立競技場に突っ込むとかいうトチ狂った映像映えが凄いコナン映画ですが、今作は街中パニックにいい比重を置いていたと思います。混じり合った瞬間に爆発する液体が渋谷に流れるという下手したら何万人もの犠牲が出てしまうテロシーンが展開されますが、それを食い止めるためのコナンの行動が一世一代すぎて最高です。序盤のシーンの巨大サッカーボールが伏線で何かしら関わってくるんだろうなとは思っていましたが、まさかこのような形で関わるとは笑。他にもビルからの脱出でパイプをつたいながらおりるとかいう肝座りすぎですし、時限式爆弾が爆発したタイミングでパイプに捕まっていたコナンがそのパイプの上を走りまくるシーンなんか人間離れすぎて笑っちゃいました。これがコナン映画だなーと従来のミステリーとは違う楽しみ方をしていました。安室さんもさすがの身体能力で、予告でも墜落しそうなヘリに捕まったりしてますし、ぜひハリウッドでもやってほしい墜落中のヘリでの格闘シーンとか楽しかったです。
・登場キャラクターのバランスが良い
かなりのキャラクターが出てくる今作ですが、取捨選択が上手だったと思います。小五郎と蘭の出番は最小限に抑えるという近年でもかなり稀な采配でしたが、小五郎は警視庁前の爆発で車道に吹き飛んだ灰原を助けるために車道に飛び出し、灰原を庇うという序盤だけでしたがそれでもカッコいい〜と唸らせてくれる良いシーンでした。蘭は全体的に今回は薄いですが、まぁこれくらいの年があっても良いねと思えました。少年探偵団も多過ぎず、少な過ぎずの絶妙なバランスの登場頻度でした。今回も安室さんがフューチャーされる作品で、警察学校組も多少なり関わってくるのだろうと思っていましたが、関わり方は深すぎず浅すぎずの絶妙なバランスでした。刑事たちの動かし方もキビキビしてましたし、高木刑事はいつにも増して頑張っていました。最後のキスシーンはなに求めてんねん!とは思ってしまいましたが笑
・犯人の動機が曖昧
やや残念に感じたのは犯人の動機がよく分からなかったところです。コナン映画の醍醐味として良くも悪くも犯人のバカみたいな動機が好きなのですが、そこがボヤッとしていました。それだけだとただの頭のおかしい爆弾魔なので魅力を感じません。ここ数年の作品の犯人のなかではすぐに忘れ去られそうなキャラだなと思いました。犯人の爆弾によって被害を被った人々で結成された集団のボスのエレニカの方が魅力がありました。キャラデザもとても良いですし、もっと彼女にフューチャーしても良かったのになぁとは思いました。白石さんは可もなく不可もなくな感じでしたが、思ったよりは良かったです。
BUMP OF CHICKENの主題歌「クロノスタシス」もとても聴き心地が良かったです。さすがバンプだなとしみじみ。
「緋色の弾丸」も個人的にはヒットしていたのですが、今作も引き続き面白く楽しいコナン映画を堪能できました。4月半ばの風物詩として来年以降もよろしくお願いします。
鑑賞日 4/15
鑑賞時間 18:00〜20:05
座席 M-26