「妖しいミセで働くなら、学生服は脱ぎたい」ホリック xxxHOLiC Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
妖しいミセで働くなら、学生服は脱ぎたい
アヤカシたちの話が愉しめると、かなり期待していたのですが……。
◉失われた筋書き
原作の漫画は読んでいません。
原作は、普通の人には見えない禍々しいものが見えてしまう高校生の四月一日君が、そんな自分の運命に嫌気がさして、死まで決意する。しかし路地裏の「ミセ」に迷い込んで、女主人侑子と出会ったところから、運命が変わっていくと言うストーリーのようです。ミセで働くことになった四月一日君は多くの妖怪や幽霊と出会う。オカルト色の強い、伝奇的ファンタジーとのこと。
しかし映画の制作者は、メインの舞台である「ミセ」を作り込むうちに、その芸術行為に耽溺してしまったように感じました。
ただ美麗な絵が描かれた書割りを作っただけと言うのが、正直な感想。失礼を顧みずに申し上げれば、監督はどちらかと言うと、映画じゃなく写真を撮りたかった。
◉妖怪が足りない、シーンも足りない
主人公が4月1日に閉じ込められる部分がかなりの時間を占めているせいもあり、妖怪や幽霊とのやり取りが話の本筋になっていないと感じました。
プロローグの黒い邪気(実体は見えていない)の後に、2、3体は妖怪を出して、主人公を苦しませないと、筋書きとしてはつまらない。
願い事の代償とか、怖そうに匂わせるだけだし、運命論も頑張れば何とか先が開けると言った当たり前な話に落ち着いてしまう。
シーンも少ない。四月一日君が黒い邪気に追われて街からミセに逃げ込んでからは、ミセ、学校、縁日、神社の4景でほぼ話は完結してしまう。ここは基本、舞台だから止むを得なかったと言うことですね。
ただ、背景に限らず、人物がまとう雰囲気に対しても美的にこだわり抜いた作品と言うのは感じられました。柴咲コウさんの体温不明の美人は素敵だったし、吉岡里帆さんの一瞬、マッチョに見えてしまう暴力的なエロス感! 四月一日君は少し微笑みが多すぎた感じはあります。
ところで、ミセで修行しようと腹を決めた四月一日君ですが、学生服でベッドに寝るのは感覚的に粗雑で、大変に見苦しかったです。異世界感がかなり消えてしまった。
Uさんさん、コメントありがとうございます。
今日は今年最後の柴咲コウ映画を観てきました!
ホリックですけど、やっぱり脚本とか動の部分が弱すぎました。
監督は元々写真家の方ですので、静の部分で頑張ってもらいたいです。
今晩は
コメント、ありがとうございます。
私が記載した件ですが、私の解釈だと思ったのですが、他のレビュアーの方から、”そうだよ”とは言われました。只、確認はしていませんが・・。では。
コメントありがとうございます。
私もスタンド使いになりたいです。
人の願い事を奪う代わりに、その人が望んでいない幸運を授ける。
例えば、好きな人に振り向いて欲しいと願ってる人がいたら、好きな人からは好かれなくして、代わりに宝くじを当てさせてあげるとか、いかがでしょうか。
意外と残酷だと思いませんか。