劇場公開日 2022年5月20日

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「忠敬リスペクトを感じるコメディ」大河への道 つとみさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5忠敬リスペクトを感じるコメディ

2025年5月31日
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鑑賞方法:VOD

観始めてすぐに、伊能忠敬は地図の完成前に死んでるから大河は無理だろうという話を妻としていた。その後完成させた人がそれなりに名が知られてれば違うだろうけどと。
するとやはり本作の中でもそんな話になった。

逆に考えると、伊能忠敬を主人公とした作品は作れないけれど、伊能忠敬を主人公とした作品は作れないことを作品にすることはできるというわけだ。
中々うまくやるものだと感心してしまう。

この作品に伊能忠敬はチラリとも出てこない。冒頭にいきなり亡くなっていて、回想などもない。それなのに伊能忠敬に対するリスペクトを感じてしまうところもいい。
もちろん、忠敬の意思を継いで地図を完成させた人々のドラマではあるのだけれど、伊能忠敬が地図を作ったと思える。

特別に面白いとまではいかなくとも、完成した巨大な地図は妙に感じ入るものがあるし、悪くないコメディ作品だった。

つとみ