「ジェニファー・ロペスの魅力と本物の音楽シーンが詰まったあっという間の2時間」マリー・ミー M.Joeさんの映画レビュー(感想・評価)
ジェニファー・ロペスの魅力と本物の音楽シーンが詰まったあっという間の2時間
とても面白く、楽しく、幸せになった時間であった。
ジェニファー・ロペスのロマンティック・コメディとあって期待したが、そのとおりで音楽ととも素晴らしい映画であった。
単なるロマンティック・コメディと違って、本物のスーパー・スターが出演し音楽とダンスは本当のリアルなのである。SNSの動画も頻繁に飛び交っているところが、現代的で、かつ常にスターは人目にさらされていることがよく表されている。
冒頭シーンはジェニファーのドキュメンタリーかと思われる演出で、音楽・ダンスシーンはまさにプロモーション映像。じっくりと音楽のシーンを見せてくれるところがこの映画の最高の良さである。
私がラテン音楽ファンであるからだが、共演のコロンビアの世界的レゲトン歌手のマルーマが出ているところも凄い。マーク・アンソニーやマドンナ、シャキーラとも共演しており幅広いキャリアを積んでいる。マルーマの実際のマディソン・スクエア・ガーデン(NY)のライブに映画撮影のためにジェニファーが登場し歌うシーンがある。これは本当のコンサートの中なのだ!
スペイン語も時々出てくる。ジェニファーもプエルトリコにルーツを持ちスペイン語で二人が話す様子が出てくる。マルーマの「白人がいいのか」というようなセリフや「プエルトリコに行く」というシーンは個人的にはうけた。
ジェニファーのセクシーかつ愛くるしい様子、ダンスシーン、歌、ファッションなど魅力溢れる映画ではあるが、一方スーパー・スターしか経験できないショービジネスの中での苦悩やプレッシャー、ステージや番組収録での裏舞台もリアルに描かれている。その一方、表には出せない普段着の自分。これらも映画のテーマの一つだが、本物のスターが演じているところにこの映画のリアリティがある。ジェニファーが数学教師のオーウェン・ウィルソンのところを訪ねていくシーンなどは、スターが本当にここにいる!信じられないという気にさせてくれる。
ストーリー展開はちょっと飛躍しすぎている感があるものの、突然結婚相手に指名されたオーウェン・ウィルソンがうまく立ち回り、スーパー・スターのジェニファーと打ち解けていくシーンがとても気に入っている。
制作スタッフを見ると、監督は女性のカット・コイロ、そのほかにも女性が多く携わっていた。女性の視点を大事にしている映画である。
Second Assistant Directorとして、Takahide Kawakamiの名前があった。