コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価
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ふへんてきな、あいのうた
なかなか見る勇気が起きなかった。
「コーダ」が面白いって口コミが広がってきた当時、
どうしても先に「エール」を見なきゃって思った。
「エール」が最高だったから、逆に「コーダ」を
見られなかった。
杞憂でした。こっちも最高でした。
空気感は「エール」の方が好きでしたが、
ちゃんとブラッシュアップされていて
映画としての完成度が上がった
「コーダ」も好きです。特に音楽。
この映画のポイントは、映画中盤、
V先生に何故人前で歌が歌えないか説明しろ
と、言われるシーン。
言葉では伝えられず、つい手話をしてしまう。
その手話をじっと見ている先生。
映画を見ている私も、手話はできないが、
なぜかルビーが言おうとしている感情が
伝わってくる。
そこで観客はふと気づく。
「手話」というのは、「言葉」ではなく
感情を伝える手段であるということ。
この映画の最高のシーン、
ラストのオーディションの場面。
なかなかうまく歌えないルビー。
規則を破り会場に入ってくる家族。
そこでルビーの感情がやっと解放される。
ルビーは審査員のために歌っているのではない、
一生歌を理解できない家族のためだけに、
手話で唄うルビー。
結果としてその感情が審査員にも響かせた。
なぜなら、ルビーは言葉と、歌唱と、手話という
3つの方法で感情を伝えられる才能があったから。
じつはこれまで”愛”を教えてもらったのは
ルビーの方でした。
だれもいない漁船の上でひとり唄い鍛えられた歌唱力。
嫌いだった”愛し合う”両親。人を愛することを
一番身近で教えてくれた両親。
皮肉という形でしか表現できないストレートな兄の感情。
それらに気づかせてくれた先生と、マイルス。
と、ここまで書いて全部消したくなった。
この映画の感動を文章で表そうとするなんて無理だ。
よし、もう一回見よう。
CODAを取りあげつつも、普遍的な家族のドラマに仕立ててあるバランスに好感。
聾唖の両親と兄を持つ10代の少女の成長を瑞々しい映像で描いている。聾唖という家族内の障害を乗り越えて少女の夢を皆で1つなって送り出すまでを、良質な音楽が彩っていくのが小気味良いし、聾唖者を健常者と変わらないキャラクター造形で描けているあたりが作品に素晴らしいパワーを生んでいる。オーディションで家族を前に歌う「青春の影と光」が見事にはまっていて、この作品のハイライト。不器用な父親を愛嬌たっぷりに演じたトロイ・コッツァーの存在感と、10代の多感な心の動きをヴィビットに演じたエミリア・ジョーンズが好印象だ。
自立
良いシーンは沢山あるけれど、ルビーとマイルズが歌うシーンのドキドキ感が、手に取るように伝わってくるのが特に好き。
両親と兄のルビーからの自立、家族のために尽くしてきたルビーの自立。
ルビーにとって苦しく悩ましい選択だっただろうけど、この道を選んでくれてよかった。
生活の苦しさや、両親からの依存がわりとリアルに描かれていて(最後はわりとすんなり解決していくけれど)映画だからと美化されていないのもよかった。
聞こえない両親と兄が、周りの反応を見て、ルビーの才能に気付かされるのもよかった。気づく前は、夜ご飯の話をしてるのもリアリティがあって面白い。
ルビーの未来にたくさんの幸せがありますように、と願わずにはいられない。
ろう者の家族の中でたった1人の健常者。 健常者として家族を支え、自...
ろう者の家族の中でたった1人の健常者。
健常者として家族を支え、自分の夢と家族の間で板挟みになる切なさ。
後半の発表会で音がなくなり、お父さんの気持ちが揺れ動き、夜空を見ながら娘を理解するシーンがとても素敵でした。
家族にそれぞれ難はあるけれど、娘を後押しし、家族の心が繋がっていくラストは良かったです。
家族も、友達も、先生もみんなキャストが良かったな。良作です。
原作エールをもう一度観たくなる
この映画も笑あり、涙あり。その涙は哀しみではなく、愛しさの涙なので、終わった後もすっきり。
エールが大好きで何度も見てたので、エールと照らし合わせながら見てたところも。
音楽はどちらも馴染みがないけど、エールの方がしっとりしていたと思う。
主人公の成長を歌唱力で表現しきった
基本的なテーマは珍しいかのように見えて、実は構造としてはいわゆるテンプレート映画だと感じましたが、主人公の歌が絶妙に成長していくところが痛快でした。
最初から歌が上手い主人公が、ストレスを乗り越えるごとに他者へものを伝える意識が高まり、それを歌唱で表現していくのは見事でした。
なお、リメイク元の「エール」を見ていないどころか、リメイクなんだと知らずに見た感想です。
いい人ばかりでみていて気持ちいい
なんかみんないい人ばかりですごく良かった。とにかく悪い人がほぼいない。見ていて気持ちがいい。いじめっ子もちょっとしつこいけど陰湿ではないし。ただ一人、操業停止に至る原因となった監査員だけは、かなり嫌な人。親の代から漁業をやってて自立しているのだから、海上での音が聞こえないリスク対応はできてるはずだと思うんだけどなぁ。無線もついてて故障もしてないんだから。なのに一方的に警察呼ぶなんて…。唯一の嫌な奴で無能な奴。
あと、両親の性行為の痛みを聞かさ説明させれたり、彼氏いるのに隣の部屋で始まって、あげく「お前たちもやる時は…」と訓話された日にゃ、自分なら家出ちゃうかなぁ。あの娘いい子過ぎ!
アメリカ版エール!
家業が酪農から漁業にかわり、弟が兄に。あとはほぼ同じ。元祖もリメイクも両方が良作で、主役の女子高生もどちらも良かった。
若者の夢を叶えることや自立も、障害者の自立も、どちらも大切だと改めて考えさせられる良作。
障がいを持つことの辛さ
アカデミー作品賞、助演男優賞、脚色賞の3部門を獲得した映画。
とりわけ助演男優賞のトロイ・コッツァーの演技は凄かった。
自身がろうあ者であることがスクリーン上にあふれ出ていた。
ストーリーは先が読めるものではあったが
ルビーの家族が実際のろうあ者であることが演技に生きていた。
私自身も昨年障がい者になり、障がいを持つことの辛さも分かり、
家族の助け、大事さが身にしみて理解できた。
両親と兄が聴覚障害者で、家族の中でただ一人健常者の少女。 午前3時...
両親と兄が聴覚障害者で、家族の中でただ一人健常者の少女。
午前3時に起床して漁を手伝い、それから学校に行って、放課後に歌のレッスンという涙ぐましい生活。
冒頭から素晴らしい歌唱力を見せつけ、名門音楽大学への進学を勧められる。
一方で耳の不自由な家族のサポートとの狭間で揺れるところが見どころ。
多少下品なシーンもあるが、最終的にはハッピーエンドで気持ちよく観終えることができた。
元作同様に家族愛あふれる一本
両親の生業が変わっているんですね。
船で沖合に出て営漁するという、耳の不自由な方には、いっそう大変な職業ということだろうと思います。
そのことが、ルビーが家族の中で占めている立ち位置を、いっそう重要なものとしているのでしょう。
元作と同様に、家族愛いっぱいの鮮やかなリメイクだと思います。
泣かせの波状攻撃
障害者が出てくる感動モノだから 暗くて重いかと思いきや 明るく下ネタ全開でハッピーで泣ける内容でした
手話のシーンとか効果音無しでやってるのが効果的で
ラスト付近は泣かせるシーンが連打するから
最後付近は劇場でみんなずーっとシクシクシクシク言ってて凄かったです
家族愛に溢れた良い展開
エミリアジョーンズ扮するロビールッシは、ろうあ者の両親に生まれたが健常者で家業の漁を手伝いながら高校へ通っていた。ロビーは、音楽の授業で人前で歌うのが恐くて逃げ出した。
家族がろうあ者ばかりだとやっぱり子供に影響が出るんだね。健常者の当たり前は当たり前じゃないんだ。いつも通訳をやらされるのもかなわんだろうね。親としても子離れしてもらわなくちゃ。とはいえろうあ者だけでは漁も出来ない。さあ困ったね。
手話を含めて歌うシーンは感動的だったね。家族愛に溢れた良い展開だったよ。
抜群の演出に感動の押し売りではない、説得力を感じた
アカデミー賞のノミネート、作品賞は
毎年チェックしていましたが
ここ数年は…
いつもなら真っ先にこの作品に
飛びつく所ですが(笑)
だってアカデミー賞 作品賞だから。
これは鑑賞して良かったです。
オススメ映画を求められたら
この作品を紹介しようと思います。
家族愛、自分の本当にやりたい事、人生
悩んでいる人は是非。
父、母、兄ろう者3人に、
健常者の娘1人。
このような
家族構成は映画で初めて観ました。
ろう者4人家族ならお互いの悩み、苦しみを
共有しながら生きていけるのに…
母親が娘を産んで健常者だった
語りのシーンは辛くなりました。
17歳の女の子が、世間の冷ややかな目を
感じながら家族を支えなければならない。
家族でいるのに別世界で孤独感を
感じながら生きていく。辛いよね。
音楽の先生との出会いから
歌の才能を開花していき
この先の人生を見つめ直していくんだけど
まぁ、この先の展開は
娘を応援して送り出していく
予想通りの、いやお決まりのパターン
なんだけど…
この映画、心に響いたのは
音が聴こえない家族が送り出す過程がね
見事な演出で説得力があった…
あー、泣かせようとしているんでしょ
なんて一切思わなかった。
無音の世界で娘の歌声に
感動している表情。
娘の歌声を喉に手を当て、
喉の震えで音を感じる
このシーンはMy Best演出に
1票投じます(笑)
説得力といえば、ヒロインの歌声も
合唱部の面々との力量の差が分かりやすく
とにかく演出に無駄がない
アカデミー賞 作品賞も納得です。
あっ、もちろん…
泣きましたーーー
楽曲が素晴らしかった。 主演のエミリア•ジョーンズさん 表現力が豊...
楽曲が素晴らしかった。
主演のエミリア•ジョーンズさん
表現力が豊かで力強くて、
歌唱力もあって凛々しい感じが好印象でした。
これからもご活躍を楽しみにしたい俳優さんです。
聾者と聴者の絆の在り方とは
「coda」と聞けば音楽記号が連想されるが(もちろん本作品ではこちらの意味も含まれているだろう)、ここでの「coda」とは「Children Of Deaf Adults」の略語であり、耳の聞こえない両親に育てられた子どもをさす。
主人公のロビーは幼いころから漁師をしている家族の耳となり、周りとのコミュニケーションの手助けをしてきた。
高校の新学期、合唱クラブへの入部を期に歌の才能を見出されたルビーは、名門音楽大学の受験を薦められる。
しかし彼女の歌を聴くことができない家族は、素直に応援することができない。
子ども大切に思いながらも、彼女に依存してしまう両親と、彼女が家族の犠牲になることに怒りを感じる不器用で優しい兄。性に奔放だが、周りから浮きがちなルビーを気に掛ける友人。
ルビーを取り巻く人々も魅力的で、作中において彼女の境遇や心情を描き出す存在となっている。
特に家族を耳の聴こえない俳優が演じているだけあって、手話でのコミュニケーションがスムーズで、細やかな表情の変化も非常にリアリティがあった。
ルビーを演じるエミリア・ジョーンズの歌声も、パワフルさもありながらどこか切なく、随所で心打たれた。
「Both Sides Now 」
聴者である自分と、聾者である家族。
お互い大切に思っているが、どこかわかりあえない。
音楽大学の受験に反対したのも、彼女の歌声を聴くことができないために才能を信じ切れず、彼女が失敗することが怖かったから。
家族は自分たちのことしか考えていないと思っていたが、本当は自分のことを何より大切に思ってくれていたのだ。
この曲は、ルビーが本当の意味で家族の愛に気づくきっかけとなっただろう。
家族から自分への愛と自分から家族への愛。
そのどちらも真実なのだ。
聾者だからこそ感情表現に幅が出てる
不謹慎ですが、家族全員が聾者だからこそ、部屋で叫ぶとか感情表現に幅が出てますね。
回想シーンとかを入れずに、今のやりとりだけでこれまでの家族の経緯を視聴者に分からせてくれるのは素晴らしいです。
デュオの本番のシーンは、実際はちゃんと歌ったんだろうけど、音をシャットアウトして聾者の視点を表現したのは見事です。
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