コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価
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高校生、家族を背負って生きる辛さ
仏版のオリジナルは鑑賞済み。そちらもすごく感動的でおもしろかった!!
仏版は下ネタが過激でおもしろさもあるけれど、ちょっと刺激強めなので、こちらの方がおすすめ。
あと、年齢が三歳違う。仏版は中3でこちらは高3。その違いは大きい!
中学生が自分を犠牲にして家族のフォローしたり、大人と渡り合わなきゃいけないのは、仏版の方が胸が痛かった。
両親、兄共に聾唖で、一人だけ耳が聞こえる主人公(ルビー)。
家族は他人とのコミュニケーションせず、ルビーの手話通訳頼み。
それに、健聴に対しての敵意が強くて板挟み。
家族が手話で目立つので、学校では浮いた存在。なのに、家族で唯一の健聴者なので家族とも分かり合えない孤独感。
そんなルビーの特技は歌。でも、聾の両親は歌の良さが分からない。ましてや、歌手なんて未知の世界!全く理解してもらえない。
私がいないと家族が生きていけない、でも、自分の夢も出来た。周りの同級生とは違う、家族を背負ってるルビーの辛さや責任感が痛いほど伝わって来る。
ルビーの気持ちが込められた歌は、観客の心を激しく打つので涙なしでは観ていられない。
世界中で愛された映画、必見です。
<吹替 金ロー>
「あい」に溢れた素晴らしい作品
試写会の機会をいただいきTOHOシネマで鑑賞。ありがとうございました。
4人家族のロッシ家(労働者階級なんでなんとか家って自分で書いて違和感あるなあ)、家業としての漁業で生計を立てていますが、主人公のルビー以外は聾唖者。ルビーが3人、特に父親、兄貴と社会との通訳者として機能しています。そして、ルビーは音楽が好きで歌うことが好きで才能を見いだされ、自我に目覚めていきます。で、実際に聾唖の役者さんがやってるんですよね。
・家族同士、お互いに思ったことをぶつけ合う。でも、最後は穏やかに。
・愛の相対性について考えさせられた。自分は幸せを感じていなくても、客観的に幸せそうに見えるんだな、とか。
・才能を拾い上げ、育てるあい。ルビーの歌唱力を見抜き、その才能を伸ばそうと尽力していくV先生の献身の表現が上手い。V先生の欲求の俗っぽさもちゃんと描かれている。
・漁獲規制やら買いたたきが進んでいく中で、それに対抗するためにロッシ家が立ち上がり業業組合を作り、周りが協力していくという、聾唖者を無力なものとしていない、意志も行動も確固たる「人格」としている。
・圧倒されたシーンがありました。聾唖者なら当たり前に感じるところですがその場面では身動きがとれなくなりました。初めての経験でした。この場面を体験するだけでも映画館で鑑賞する価値はあります。
・ルビー役のエミリア・ジョーンズ、相当に頑張ったんだろうな。もともと手話が出来た人なんだろうか?手話を繰り出すところがあまりに見事。あ、歌唱も見事でした。
・夫婦愛がよろしいのは何よりですw
・粗なんですけど卑ではないです。多分。
最後の手話の意味を知ってまた泣く
受賞に見合った作品とは思えませんでした
演技はよかったが、脚本は普通。
家族愛、恋、夢
変な人たちが、愛情で優しく包み込んでくれる。
前提として
・2回目。
・リメイク元の『エール』は未視聴。
・シアン・ヘダー監督の他作品は未視聴。
2回観たけど泣ける。
先生とか家族とか友達とかみんな優しい人たち。
癖は強いけど。
娘も母親もボーイフレンドも(兄貴と父親は常にブレない。)、それぞれが大きく成長していく。
手話ネタでクスッとしてしまうところも多いけど、歌は素晴らしく(特にエミリア・ジョーンズ)、家族愛に涙する、このバランスが素晴らしい。
手話が全て字幕で終わってしまうのが勿体ない。それぐらいの演技の力をキャストから感じた。
手話ではないものの、耳の聞こえないなかで、娘の歌声を聴こうとするお父さんの視点が素晴らしい。
自分は変な家族の一員だ。早く家出したい。
そんな人にオススメ、かも?
また家族を抱きしめに行きたくなるはず。
リメイクなので、みくびっていました…
アカデミー賞作品賞他を受賞したことも、障碍者を描いているからだと高を括っていた。でも、実際に観てみたら、めちゃくちゃ感動した。元の「エール」とは一部設定が異なるらしいが、大筋は同じらしい。まず、家族の通訳として生きるルビーの姿に心を打たれた。自分がそんな立場に立たされたら、きっと投げ出してしまったことだろう。いちいち付き合っていられないし、自分の時間もほしいのではないか? つくづくえらいと思うし、頭が下がる。家業の漁業を手伝い、病院まで付き添う。だんだんかわいそうに思えていった。でも、彼女には歌があった。すばらしい歌声が… 一番好きなシーンは音楽会で、両親がまわりの反応から娘の歌の可能性を感じてゆくところだ。最後、お兄ちゃんもお父さんもお母さんも納得できる選択ができてよかったね。もうルビーを応援するしかない。
家族の暖かさやしがらみを感じられる映画
ルビーの歌声をもう一度
大切なのは声で何を伝えられるか
〜あいのうた〜 という副題と
聾唖者家族の話という設定で
感動の押し付けものじゃないかと敬遠してたんですけど
その心配は杞憂でした。
とにかく明るくてエネルギーに溢れてる家族と
音楽が大好きで、コーラスと家族と仕事、勉強
そして恋に全力で向かう主人公が
ユーモアを交えながらキラキラと輝いてました
音楽の指導者のV先生がまた素敵
ボブディランの声をデビットボウイは
砂と糊みたいだと言ったけれど、大切なのは
何を伝えられるかだ
とルビーに教えます。
『音楽』 がわからない家族を招いたコンサートで
ルビーは確かに何かを家族に伝えた。
それは空気感や熱のような形のないものだったけれど
家族の心を動かした
そこからラストにむけては
涙なしではみれません。
きっとこれからも繰り返しみるだろう一本
逆境に屈しない!! 家族の成長が素晴らしい。
いつも3人一緒で私だけ別だった
ふへんてきな、あいのうた
なかなか見る勇気が起きなかった。
「コーダ」が面白いって口コミが広がってきた当時、
どうしても先に「エール」を見なきゃって思った。
「エール」が最高だったから、逆に「コーダ」を
見られなかった。
杞憂でした。こっちも最高でした。
空気感は「エール」の方が好きでしたが、
ちゃんとブラッシュアップされていて
映画としての完成度が上がった
「コーダ」も好きです。特に音楽。
この映画のポイントは、映画中盤、
V先生に何故人前で歌が歌えないか説明しろ
と、言われるシーン。
言葉では伝えられず、つい手話をしてしまう。
その手話をじっと見ている先生。
映画を見ている私も、手話はできないが、
なぜかルビーが言おうとしている感情が
伝わってくる。
そこで観客はふと気づく。
「手話」というのは、「言葉」ではなく
感情を伝える手段であるということ。
この映画の最高のシーン、
ラストのオーディションの場面。
なかなかうまく歌えないルビー。
規則を破り会場に入ってくる家族。
そこでルビーの感情がやっと解放される。
ルビーは審査員のために歌っているのではない、
一生歌を理解できない家族のためだけに、
手話で唄うルビー。
結果としてその感情が審査員にも響かせた。
なぜなら、ルビーは言葉と、歌唱と、手話という
3つの方法で感情を伝えられる才能があったから。
じつはこれまで”愛”を教えてもらったのは
ルビーの方でした。
だれもいない漁船の上でひとり唄い鍛えられた歌唱力。
嫌いだった”愛し合う”両親。人を愛することを
一番身近で教えてくれた両親。
皮肉という形でしか表現できないストレートな兄の感情。
それらに気づかせてくれた先生と、マイルス。
と、ここまで書いて全部消したくなった。
この映画の感動を文章で表そうとするなんて無理だ。
よし、もう一回見よう。
CODAを取りあげつつも、普遍的な家族のドラマに仕立ててあるバランスに好感。
聾唖の両親と兄を持つ10代の少女の成長を瑞々しい映像で描いている。聾唖という家族内の障害を乗り越えて少女の夢を皆で1つなって送り出すまでを、良質な音楽が彩っていくのが小気味良いし、聾唖者を健常者と変わらないキャラクター造形で描けているあたりが作品に素晴らしいパワーを生んでいる。オーディションで家族を前に歌う「青春の影と光」が見事にはまっていて、この作品のハイライト。不器用な父親を愛嬌たっぷりに演じたトロイ・コッツァーの存在感と、10代の多感な心の動きをヴィビットに演じたエミリア・ジョーンズが好印象だ。
自立
良いシーンは沢山あるけれど、ルビーとマイルズが歌うシーンのドキドキ感が、手に取るように伝わってくるのが特に好き。
両親と兄のルビーからの自立、家族のために尽くしてきたルビーの自立。
ルビーにとって苦しく悩ましい選択だっただろうけど、この道を選んでくれてよかった。
生活の苦しさや、両親からの依存がわりとリアルに描かれていて(最後はわりとすんなり解決していくけれど)映画だからと美化されていないのもよかった。
聞こえない両親と兄が、周りの反応を見て、ルビーの才能に気付かされるのもよかった。気づく前は、夜ご飯の話をしてるのもリアリティがあって面白い。
ルビーの未来にたくさんの幸せがありますように、と願わずにはいられない。
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