「主役の演技が良く涙腺崩壊」コーダ あいのうた プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
主役の演技が良く涙腺崩壊
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女子高生の主人公が合唱部に入り、先生の指導を受ける。
歌の才能を見出されたが、家庭に問題があり練習に集中できない。
というのは、実家が漁師で、両親も兄も聾唖者だったため。
音が聞こえないと危険なため、一緒に漁に出なければならない。
また漁師一同で組合を作ったが、その通訳としても必要・・・。
才能があるため奨学金で音大に行ける可能性があったが、
家族のことを考えてその道を断念したのだった。
しかし最後の音楽発表会に出た両親の気が変わる。
娘の美しい声に笑顔になったり感涙する人々を見たからだった。
こうして当日になって急遽音大を受験することになった。
先生が伴奏してくれる中、家族に向けて手話付きで歌う主人公。
こうして見事合格となったのであった。
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この人、いい女優だなって思った。
まっすぐで、時に激しい感情がすごく伝わって来た。
純粋にこの主人公の将来を応援する気持ちになれたわ。
家族で自分だけが健常者なため、自分がいなくてはならない。
でも自分の夢もある、その狭間で揺れる主人公。
兄だけは彼女の夢を応援し、自分のために生きろと言ってくれた。
最終的には親もそれを許してくれた。
でもそんなことしたら海に出られんくなるけど、生活大丈夫なの?
・・・こんなしょーもない心配は映画には無用の長物。
感動したのは、子を思う親の気持ちというよりも、
生徒に才能を見出して時に厳しく情熱をぶつける先生と、
自然体で頑張り屋の主人公が、夢に向かって歩み出すところ。
きっとこの主人公なら、いい音楽家になるんじゃないだろうか。