「娘から家族が自立する話。」コーダ あいのうた トラ吉さんの映画レビュー(感想・評価)
娘から家族が自立する話。
テーマ自体はありふれた旅立ちの話。だが良くできてる。
家族の中で唯一耳の聴こえる子が一番若年で、その娘が家族と世間の唯一の窓口となっている。
娘以外の家族は世間とは閉鎖された世界で生きており、耳が聴こえないがゆえに世間の目も気にならない。が、その世間の目を唯一耳の聴こえる思春期の娘が一身に受ける。
それ故、娘が一番しっかりしており、傷付きながらも家族を世間から守って生きている。
娘が合唱部に入ったと聞いて、反抗期と思う自己中心的な母親。無神経な父親。自立しようともがく兄。
これは娘の自立と言うよりも、家族が娘からの自立の話。
リメイクらしいけど、脚本が出来た段階で成功は娘役のキャスティングいかんに掛かっていたと思う。
その中エミリアジョーンズですわ。
めちゃめちゃ良かった。そりゃ感動しますよ。
とても良い作品でした。
他のキャスティングも良かった。兄役も良かったし、V先生も無神経な父親も良かった。
久しぶりに心洗われました。
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トミーさんのコメント
2024年5月1日
共感ありがとうございます。
「家族の自立」に大いに共感しました。最初の内は、娘を明らかに犠牲にしているのにそれを当然の様に振る舞う親たち(特にお母さん、魚臭いとかディスられてるのに)には怒りすら感じてました。今後は操業も含め現状に即した形にしていくのでしょう、そう考えると通報されたのも一つの転換点だったのかもしれません。