「シンプルで快活な映画」コーダ あいのうた keytonさんの映画レビュー(感想・評価)
シンプルで快活な映画
アカデミーで受賞される前と取ったあとの計二回観賞しました。やはり、面白かった。聴覚障がい者と健聴者の二つの視点で描かれた本作は作る側と観る側の「多様性」を取り込んだ傑作でした。ろう者の家族は近所では変わり者として扱われていたが、暴力や村八分のような扱いはされていなくて、漁師として扱われていたことに少し安心した。
兄のレオはルビーの親友といい感じすぎる関係になっていたり、労働組合を作ったりして急展開が激しい内容でしたが最後には丸く収まって本当に良かった。
ベルナンド先生も個性的で高慢な印象でしたが、音楽に対して情熱を持っていたり、資質のある生徒には道を導く模範的な先生でした。
手話でヘルペスを表すシーンも面白かったですが、何より痛感したのが聴覚障がい者は「娯楽」を楽しむ機会がほとんどない、ということを教えられました。今後、耳の聞こえない人でも楽しめる映画が作られたら、もっと映画業界も面白くなりそう。
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