「家族の送り出しがあってこそ」コーダ あいのうた tigerdriverさんの映画レビュー(感想・評価)
家族の送り出しがあってこそ
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名作だと思います。
貧しい漁師の産まれで唯一の健聴者。手話による通訳で家族をサポートする役目。そんななか自分の夢となった合唱で、(家族をサポートするために一度はあきらめながらも)、家族と離れ夢に生きていくことを選ぶ。でも、家族はルビーの歌声がどれほど素晴らしいか分からない。それでも快く送り出した、素晴らしい家族の物語でした。
兄貴:
家族のために生きようとするルビーに対して、周りからのルビーの歌声の噂を聞きつけ、敢えて「この町から失せろ!」と、厳しい態度で妹の夢を実現させようとしていた。兄弟愛。
父親:
合唱祭での名シーン(無音状態)で、周りの観客がルビーの歌声に感動している様子を見て、また、その夜に「考え事をする」と言いながら外に出たあと、ルビーの歌を喉に手を当てながら感じ、翌日の入試に連れ出した優しい父親。最後の言葉は「Go!!」
母親:
最後までルビーに家に残って欲しかったのは母親だったと思う。ルビーが合唱を始めると「反抗期なの?」と言ったり。そんななか、ルビーが生まれてすぐ健聴者だと分かって「正直、心が沈んだ。分かり合えないと思った。」と正直に話をしながら娘との溝を埋めていく。
そんな家族へ、
入試の場面で手話を交えて届けたのが、「あいのうた」だったと思う。審査員へ、ではなく家族へ歌っていた名シーン。
家族の送り出しがあってこそ、好きなことができる。田舎を出た自分もそうだったんだなぁ・・。
(あと、ああいう先生いそう・・・という音楽の先生もハマリ役で何か良かった。)
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