「すごいぞデューン砂の惑星2。権謀術数の主導権争い。ポールと母は善玉だがかなり腹黒くて良い。用語の説明は無いから原作か説明動画で予習しないと話が分からず3時間苦痛。時間とお金をドブに捨てることになる。」デューン 砂の惑星 PART2 マサヒロさんの映画レビュー(感想・評価)
すごいぞデューン砂の惑星2。権謀術数の主導権争い。ポールと母は善玉だがかなり腹黒くて良い。用語の説明は無いから原作か説明動画で予習しないと話が分からず3時間苦痛。時間とお金をドブに捨てることになる。
宗教的な救世主というのはがサッパリ分からない。旧約、新訳聖書の世界の観念だと思う。ユダヤ、イスラム、キリスト教にどっぷり浸かった社会に暮らす人々にとっては当たり前のことかもしれない。
さて話は変わって、権謀術数とタイトルで書いたが、まあ主導権争いが、それなりにチョコチョコ出てくるだけだ。別に日本の戦国時代の軍師のように、知略、謀略の限りを尽くして敵とやりあうような事があるわけではない。
特に1番スゴイと思ったのが、女子限定の秘密結社みたいな集団。世の中を自分達の思いどおりに影で操ろうと目論んでいる (なんかフェミニズムの悪口みたいに聞こえる ^^) 。 組織名はナントカカントカ (映画直前まで覚えていたが鑑賞中にすでに忘れてた)。 ポールの母親と皇帝側近の背の高いおばさんもメンバー。
ラスト、コイツら2人がテレパシーで会話しあった時には、コイツら2人とコイツらの集団が1番のワルだと思った。メンバーをあちこちの権力者のパートナーにして子をもうける。男女の産み分けが出来る。人のウソと真実が分かったり、人を声で従わせたり、なんか超能力者。解説動画でこの女子軍団が何をしたいか見たのだが、つけ刃(つけ焼き刃かも?)なのでもう忘れた。
ポールと母親はただ復讐したいだけなのだが、砂漠の民フレメンとその宗教を利用する。一応フレメンの独立のためとは言いながら、母親は砂漠の民の宗教の教母になるし、ポールは自分が救世主だと宣言し喝采をあびる。その時母親が少しニヤっとしたように見えて、この母親の思惑どおりじゃねえかと思った。
しかし二人ともフレメンの信頼を得るために、やることはやっている。ポールはヨソ者なのに命がけで砂虫に乗ったり、二人とも青い命の水を飲んで死線をさまよったりしてる。
見る前は、なんかポールがイイやつみたいな設定だと思っていたが全然違う。最初は復讐のため、お家再興(大名か ^o^) みたいな 感じでやっていたが、救世主と名乗り、敵のナントカ家を倒して皇帝をひれ伏させた。今では、独裁者、暴君への1歩を踏み出した感がある。
理由は2つ。まず1つ目は、皇帝の娘(?)と結婚して自分が皇帝になるみたいな宣言したことだ。まさに戦国時代の政略結婚。娘の意向なんかお構い無しで、権力のために皇帝の娘と結婚する。相手の意向もそうだが、ポールも皇女が好きなわけではない。しかも、ほんの少し前にチャニに「ホントに好きなのはお前だよ~」みたいなこと言ってチャニも愛人用にKEEP。 見てて呆れたヨ。 さすがにチャニも「ク○ヤロォ~サイテェ、○タバリヤガレ」と言って(言ってないけど)、ポールにガン飛ばして(死語?) その場を去る。
あと1つは、皇帝を膝まずかせて手の甲にキスさせたことだ。誰が1番偉いかをみんなの前で誇示する。 ポールのパパを死に追いやり一族を滅亡させた皇帝が悪いとはいえ、「” 幽閉か名誉ある死を” で良かネ?」 と思った。ポールがコンビニ店員に土下座を強要するカスハラ客に見えて嫌悪感をいだいたよ。
最後、何で皇帝に決闘申し込んだか忘れたが、なかなか良かった。大広間で、時おり2人のシルエットが西日に映えて、キメポーズのように決まってカッコいい。○ゲのイケメンもカッコいいから次回も登場してほしかったのに残念だがポールにやられちまったよ。スゲー残念。
それからレビュータイトルにも書いたが、原作読んでること前提みたいな映画で、用語の説明はほぼ無いし、有っても多すぎるし覚えずらい。PART1で失敗して懲りたので上映30分前に解説動画を3、4本2倍速で見た。つけ刃なので話に付いていけない所がかなりあったが、それでもかなり役に立った。
【追記】いつも観賞後、特に自分のレビュー投稿した後に読むみんなのレビューは目からウロコの新発見ばかりでとても参考になって面白い。
映画だから映像、音響、IMAXを称賛するのはもちろんOKだが、今回は作品内容に踏み込んだレビューが少ない気がする。ちと残念。
あと砂虫に乗りたいです。