「極めて庶民的な犯罪記録」ゴヤの名画と優しい泥棒 猿田猿太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
極めて庶民的な犯罪記録
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某国営放送の受信料を出し渋り、映画を見に行く贅沢すら適わない年寄り夫婦。それでも何かを成し遂げたいのか売れない戯曲を書き続け、妙な政治活動をしてみたり。我々日本人も共感できる部分が無いことも無いけれど、名画を盗み出すような愉快犯に成り得るような逸材は滅多にいないでしょう。この映画の、楽しげな裁判の行く末が微罪で終わったエピソードを見終えた感じは、なかなか悪い気はしません。かといって、悪いことはしちゃいけませんがw
超大作では無いけれど、とてもコンパクトにまとまった感じの作品で、登場人物と共に軽くお茶とお菓子と一緒に鑑賞するには丁度良い映画だったと思います。肖像画の視線を生かした演出や、ちょっとお洒落な感じの良作です。
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