「正直なところ……」ゾンビランドサガ ゆめぎんがパラダイス ヒジキさんの映画レビュー(感想・評価)
正直なところ……
不満点が多すぎて観賞後ずっとモヤモヤしている。
アニメ2期視聴済み、外伝漫画も読了済み。
たえの過去について
ぶっちゃけここは映画で語られる必要はないと思うし、実際たえの口からもついぞ詳細を語られることはなかった。だって外伝漫画を読んだら全部わかるからね。漫画を読んでたら幸太郎のセリフの意味も理解できるし。わからん人は外伝漫画を読めってことなんでしょ、知らんけど。
なのでたえの過去語りがアッサリしてる部分に不満はないんだけど、じゃあ尺に余裕できるよね?なんでこうなったの?て不満が残る。
エイリアンについて
思ったよりギャグ要素のないガチな侵略でたまげた。ゾンサガの作風からして突飛なことが起こるのはわかりきってるし、今更そこに明確な説明を求めることもないから、いきなりエイリアンが侵略に来るって展開になってもまぁ納得しちゃう。2期ラストのシーンから想像できたことだしね。
ただ、ゾンビとアイドルという結びつきようもない要素が併存してるゾンサガであっても、流石にアイドルものである事実は変わらないわけで、じゃあアイドル要素とエイリアンという要素がどう絡んでくるのかと思えば、この両者は終始乖離したまま。
いかに多要素のジャイアンスープであるゾンサガという作品であっても、ゾンビであることの必然性とアイドルであることの必然性はちゃんと存在してた。ところが今回の敵役がエイリアンであることには必然性がない。
ここが宙ぶらりんのまま終わるんで、終始心地が悪い。エイリアンが音に敏感っておあつらえ向きの設定があるんだから、そことアイドル(歌唱)要素を絡めればいいのにと何度思ったことか。観賞中、爆音のライブで撃退とかしてくれる展開になるのかと思ってたら、ただ不死身の肉体を盾に肉弾戦で蹴散らすだけ。なんとまあ、ゾンビ要素の使い方も下手で。
結局、ライブシーンも減るわ、その必要性も全く無くなって消化試合気味。尺をライブに割いてくれ()
幸太郎が払った代償(?)について
もう今更掘り下げなんて期待してなかったわけだけど、2期ラストであんな意味深に吐血してるシーン入ったらそら語られるのかと思うでしょ。おまけに今作でもしっかりぶっ倒れて点滴打ってるし、尚更説明があるのかと思ったら全く無し。
なんなん、これ誰も疑問に思わないん?ここまで語られないんなら、まさかただの過労?そうならそうと言ってくれ。
不満点ばかり挙げたけど、なんだかんだ2021年のライブで流れた告知映像から4年も待って新作を観られたことは素直に嬉しい。MAPPAが某フィギュアスケート作品をポシャらせた時には肝が冷えたけど、なんやかんや遅れても作ってくれたのは感謝。作品愛だけで観きった2時間でした。
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