「既視感のあるものを一つにまとめる手腕」四畳半タイムマシンブルース @花/王様のねこさんの映画レビュー(感想・評価)
既視感のあるものを一つにまとめる手腕
タイムリープものや並行世界など、既視感ばかりの仕掛けだが、既視感があるが故にすんなりと設定が理解できる。
主人公である「私」がこの世界は一冊の本で、自分達は本に書いてある物語を読み進めるかの如く生きているだけなのではないか?と、いわゆるシュミレーション仮説の話をする。
小説や映画、あらゆる創造物の中に生きるキャラクターには結末が用意されている。
良い話だったなー。
いまいち盛り上がりにかけたなー。
と物語を評価している。
物語の外側にいて、映画を楽しんでいたはずなのに、「私」の話を聞いてドキリとする。
自分の今いる世界だって、誰かの創造物で、自分は認知していない物語の中で生きるキャラクターなんじゃないかと考えてしまう。
「私」の独白のような語り口から始まり、まるで小説を一冊読み終えたような満足感がある。
ひねりは無いが、安定して面白い。
是非劇場でご覧ください。
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