「予告映像やレビューにだまされるな!の駄作に近い作品」君は行く先を知らない もにょもにょんさんの映画レビュー(感想・評価)
予告映像やレビューにだまされるな!の駄作に近い作品
単調なロードムービー
長男を他国に亡命させるため国境近くまでの家族の旅路を描いた作品だったが、この家族幼児を含め口が悪い悪い。
日本にも近年問題になっている外国人の難民問題、こういう口の悪い人たちが問題を起こすのだろうか?と疑いの目を向けざるを得ない。そんな偏見を描いても仕方がないと思った。
終始うるさく空気の読めないガキの生意気な態度も好感が持てなかった。
というのもこの次男のガキ、セリフの内容からもかなりマセているので、両親や兄貴の様子や家を売ったり携帯電話を没収されたりの雰囲気で気が付きそうである。
それでも最後までうるさいのはどうも解せなかった。
引きのシーンでガキ次男が兄貴と接触しないように木に縛られているところがある。(国境近くだからガキが勝手にどこにもいかないように縛り上げた可能性もある)
ここで母親のしつこいぐらいの長男を引き止めるシーンは今生の別れが痛いぐらいに伝わって好感がもてた。
ミヒャイルハネケ監督の作品を彷彿させる引きの映像だけども…これ引きじゃないほうが良かったんでは?
レビューには
「実は祖国に残る家族を心配してる長男」
とか書いてある人いるけど、長男はこれからの自分がどうなるのか?の不安を抱えて両親や弟なんて二の次って心境しか見えなかったし、ところどころのイラン音楽は、へんに明るい歌詞と喧しすぎる騒音で嫌悪感しかなかった。
あと、犬なんだけど必要??
貧乏をネタにしてるけど、ペット飼う余裕があるじゃん?
バットマンもプレステも知ってるんだし、情報規制とかなさそう?
終始手を洗ってる母親は放射能とかを気にしてる?
とまぁ、もう少しイランの一般家庭の状況やらを丁寧に書いたほうがよかったんじゃないの?って思うのもあったけど、そういう作品じゃなく、あくまでコミカルなロードムービー…
なのに単調すぎる…久しぶりに映画館で寝そうになった。
最後に、兄貴の別れより犬が死んだ事にショックを受けていた次男には本当に腹立たしく、パジェロから顔を出してわーわー叫ぶシーンはこれからの家族の生末に不満しか残さないでこの映画が終わる。
本当にモヤモヤした気分しか残らない作品だった。