「ボクは世界の実情を知らない」君は行く先を知らない ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
ボクは世界の実情を知らない
ほぼほぼ予備知識なしで鑑賞、長男が国境を超える事を理解するまでに相当の時間を要し、隣の隣の席のオジサンは轟音のイビキをとどろかせました(ワタシも三度ほど意識が遠のきました)。
どうも展開が淡々としたロードムービー調で、国を棄てるとなるとメキシコからアメリカへとか、先日観た「裸足になって」のアルジェリアからの脱出など、ひりつくような緊迫感が伝わってこず、ラストまでそんな感じでした。
それでも、これが息子の顔を見るのが最後かもしれない、旅人となった息子は行く先で無事に過ごせるのだろうか?そして残った家族の行く末だって不透明、そういう感情はお国が違えどひしひしと伝わって来て、しんみりさせられてしまいました。
作品を通してイランの正に荒涼とした大地が映し出され、人の生きる力に圧倒されてしまいました。
ただ、末っ子の超ハイテンションっぷりはワタシには作品への没入を阻害する面倒キャラになってしまい残念でした。
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