「ドミノ式の宿命に翻弄される人生!」ナイトメア・アリー 三輪さんの映画レビュー(感想・評価)
ドミノ式の宿命に翻弄される人生!
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暗い時代で、まさに太平洋戦争が始まる頃(1940年代)のアメリカのお話です。一言で言えば、サスペンス・スリラーなのですが、個人的には宿命論を根底に置いての、因果応報的なストーリー展開に見えました。宿命の原点的なものは、憎んできた父親を凍死させ、その遺体と家を焼き尽くすという残酷なものです。もう一つの原点は、しばらく仕事をしていたサーカスの見せ物の獣人との出会いです。それらの原因がドミノ式につながり、最後に獣人の姿になるのです。しかし、私は単純に行いの報いというイメージはありませんでした。ただ、本当にドミノ式に繋がっているだけなのだと、この作品を俯瞰して観ていました。そして最後まで行き着く間に、脚光を浴びる興行師(詐欺師)になり、成功を収めます。しかし、ある時を境に奈落の底に向かって突き進みます。破滅のカントダウンにハラハラドキドキが止まりませんでした。それでもそんな暗さも、花を添える妖艶な女性たちの登場で、バランスの良い面白い傑作になっていると思います。
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Apollōn_mさんのコメント
2023年6月13日
確かに破滅へのカウントダウン、一気に転がり落ちていきましたね。
緩急のある映画だった事に、三輪さんのレビューで気付きました。ありがとうございました。
満塁本塁打さんのコメント
2022年3月28日
おっしゃるとおりでこの作品の魅力、同意です。「コーダ」が受賞してそれはそれでイイのですが、昔のNHK教育臭が・・私はおっしゃるような宿命的な暗さ、破滅への道に惹かれます。人倫も何もない奈落の底。惹かれました。評価が皆さん低いので逆にビックリでした。勝手な意見、長文すみません。またよろしくお願いいたします。イイねありがとうございました🙇♂️😊