「読心術は出来ても人を見る目はなかった」ナイトメア・アリー yoshuggahさんの映画レビュー(感想・評価)
読心術は出来ても人を見る目はなかった
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ルーニー好きのツレに誘われて観に行きました。
デルトロといえばパンズラビリンスが好きな作品てくらい。
この作品は寓話的に野心家が踏み越えちゃいけない領域に手を出しその報いを受ける話。そうなってしまうまでに何度も何度も踏み止まるチャンスはあった。主人公は悪人ではなく獣人に対しても憐れみを感じたり良識があるのは窺い知れる。また最後の表情、台詞によって自分でも今やめておけばと思う事があったのは想像がつく。
金、名声に惑わされると今まで自分を見守ってくれた人の言葉も入らなくなるし、成功する度に大事な何かを見失う。
読心術でファムファタルの心を折ればそりゃ倍返しに合う。スキルを身につけた事で奢り高ぶると関わってはいけない人との接触機会は増えるもの。人を見る目は大事だ。
スピリチュアルな領域は神(またはその様な何か)が決める事であって人間が決める事じゃない、人がコントロール出来ない事に手を出せば必ずその報いを受ける。
あるか無いか不確定なものはわからないが業は巡る。
成果主義への偏り、数字が全て、質や人情を見失いつつある現代に見て欲しい作品。
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