「俳優陣の振り切りっぷりがイイ!」KAPPEI カッペイ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
俳優陣の振り切りっぷりがイイ!
小学生の甥っ子にせがまれて、今さらながら鑑賞してきました。予告で観たとおりのバカバカしい展開でしたが、何も考えずに楽しめる作品で、鑑賞後の後味は悪くないです。
ストーリーは、世界終末の日に備えて、救世主となるべく孤島で鍛錬を重ねてきた、勝平ら若者たちが、もはやそのような日は来ないと判断した師範から、突然の解散宣言を言い渡されたことにより、人並みの常識を持たぬまま現代社会に放り出され、さまざまな騒動を巻き起こしていくというもの。
現代社会にとけこめない「終末の戦士」たちが、それぞれのアプローチで自分の居場所を作ろうと奮闘するさまが、なかなかおもしろかったです。しかし、その滑稽な姿も、自分の居場所づくりという点では私たちと大差なく、なんなら自分に正直に突き進む彼らの方がかっこよく感じるほどでした。
そんな彼らの姿をもっともっとメインで描いてほしかったですが、どちらかという勝平の初恋が物語の主軸となっており、思った以上に恋愛要素が多かったです。でも、ラストでしっかりと伏線回収され、めっちゃスッキリしました。
主演は、伊藤英明さんで、鍛え上げた肉体で主人公・勝平を好演。脇を固める、大貫勇輔さん、小澤征悦さん、古田新太さんらも、イメージ通りの役どころで盛り立てます。そして極め付きは、山本耕史さん!こんなバカバカしい役を文字通り体あたりで熱演しています。これら俳優陣の振り切りっぷりが実にお見事です。
劇場で観るほどの作品ではないかもしれませんが、昨今のギャグ作品としては良作なのではないかと思います。
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