劇場公開日 2021年12月24日

  • 予告編を見る

「【複雑な気持ち】」ただ悪より救いたまえ ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【複雑な気持ち】

2021年12月30日
iPhoneアプリから投稿

児童誘拐…と言っても特定の目的がある…を絡めなければ、普通のバイオレンス・ノワールなんだけれども…。

世界で児童誘拐の多い国は、人口に比例して、中国とインドが非常に多く、残りは中南米、サハラ以南のアフリカも実は社会問題化している。

日本で児童誘拐と云えば、身代金目的を思い浮かべがちだし、海外に赴任した日本人や海外の富裕層には、身代金目的のケースが当たり前かもしれないけれども、貧困層の場合は、奴隷、売春、そして、臓器売買などを含んだ人身売買が非常に多く、日本で報じらることは少ないが、国連機関やNGOでも頻繁に取り上げられるトピックだ。臓器売買は、必要な臓器を取り出して亡くなるケースは多い。

中国では、国際的な体裁のために、表沙汰にならないことが多いように思うし、ウイグルやモンゴル、チベット自治区など過度に抑圧された地域もあるので、実態を知ることはなかなか出来ない。

まあ、目的がなんであれ、ひどいもんだ。

(以下ネタバレ)

映画のストーリーは、どこかで聞いたことがあるような感じだし、バイオレンスも容赦ないし、拷問も牛や豚じゃあるまいしとびっくりするし、人間とは、かくも恐ろしいものかと…考えてしまう。

タイは、臓器売買が問題になったこともある国だから、この状況設定の舞台になったんだと思うけど、まあ、気持ちが良いもんじゃない。

まあ、じっと見入っちゃうけど、実は、あまり気持ちの良い作品とは言えない。

別に、悪い映画と言っているわけではありません。

ワンコ