「【"男はぼんやりと、パナマの浜辺で遊ぶ子供達の絵を見ていた・・。だが・・。"物凄い迫力のヴァイオレンスアクションに魅入られた作品。スピード感ある破綻なきストーリー展開にも引き込まれた作品でもある。】」ただ悪より救いたまえ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"男はぼんやりと、パナマの浜辺で遊ぶ子供達の絵を見ていた・・。だが・・。"物凄い迫力のヴァイオレンスアクションに魅入られた作品。スピード感ある破綻なきストーリー展開にも引き込まれた作品でもある。】
- 今更ながらだが、韓国のヴァイオレンスアクションのレベルの高さに圧倒された作品である。
"悪"対"極悪"
違いは人の心の有無である。-
◆感想
・東京で暮らす暗殺者インナム(ファン・ジョンミン)は最後の仕事として、ヤクザのコレエダ(豊原功補)を殺害する。だが、彼には、サイコキラーの弟レイ(イ・ジョンジェ)がいた・・。
- レイの非情過ぎる行いの数々及びこの男の突出した悪の存在感が、今作品を第一級のヴァイオレンスアクション映画にしている。-
・昔、インナムが深く愛しながら別れたヨンジュ(チェ・ヒソ)がバンコクで無惨に殺害されるが、彼女には可愛い9歳の娘ユミンがいた。自分に娘がいた事に驚くインナム。
- 臓器売買の組織に誘拐されたユミンを探し、インナムは恋人の復讐と愛する娘の為に孤独な戦いを始める。精気の無かった彼の顔つきが徐々に変わって行く様が絶妙である。-
・一方、兄を殺されたレイも執拗にインナムを追って来る。
- 劇中のレイのセリフ
"殺す意味なんて、どうでも良い・・。”彼がサイコキラーである事が、良く分かる。
レイを演じたイ・ジョンジェは「神と共に」シリーズ以来だが、物凄い存在感を醸し出している。
情けの欠片も無い、殺害方法を楽しむ姿・・。-
・ランヤオと言う村で行われていた"臓器提出"工場で漸く娘を助け出したインナム。
- けれども、娘はショックが為に声が出せない。昔、ヨンジュに良く披露していたマジックを娘に見せるインナムの姿。
- 二人が並んで寄り添う姿が、心に沁みる。思いもよらなかった自分の娘と心が通じた嬉しさをインナムを演じたファン・ジョンミンが、抑制した演技で魅せる。-
・激烈過ぎる街中でのインナムとレイのカーアクションと銃撃戦の凄さ。
ー 消防法の厳しい日本では、ナカナカ撮れないだろう。
韓国映画のアクションの凄さを再認識する。ー
・バンコクに性転換手術の為に滞在しているユイの設定が、良い。
インナムの為に(お金を稼ぐ為だけれども)命がけで彼と娘を助けようとする姿。
- 可なりコミカルな性格も、激烈な今作品に良きアクセントを齎している。-
<愛する娘を、助けるためにインナムがレイトの激烈な戦いの中、取った行動。
インナムとレイの”二つの復讐劇”の絡ませ方も良い。
インナムの望みが叶ったラストシーンも、心に響きます。>