「ちょっとどころじゃなかった」ちょっと思い出しただけ neMuronさんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっとどころじゃなかった
クリックして本文を読む
ここまで、好きだなぁ〜と思える映画に今まで出会うことがなかった。
初めから終わりまでの空気感がずっと心に響いていて
そう思うのは映画の構成が関係しているような気がする。
池松壮亮さん演じる照生と伊藤沙莉さん演じる葉が
描かれているポスターなのに、全然ツーショット出てこないじゃん!と思いながら、画面は黒みになり
「カチッ」という時計の音。
この時計の音の変化や2人の周辺の人間関係、憎まれるような人間が出てくることはなく、一人一人のキャラクターの厚さが終始心に響いてきました。
各パートで会話の間や映像の使い方が好きだなぁ〜となりました。
例えば、シロクマやニューヨークの屋敷さん演じる康太と葉の漫才のような会話などなど
最終パートでの照生の「ちょっとね」というセリフで
溜まっていたものが溢れてしまったけど
それは悲しいとかじゃなくて
ただこの2人には幸せになってほしいと願うものでした。
今まで観てきた作品の中で、面白いとかそういう表現じゃなくて好きだと思える作品です。
コメントする