「最後にちょっとだけキュンとなった」ちょっと思い出しただけ ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
最後にちょっとだけキュンとなった
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最近も精力的に作品を発表していた松井監督。のをあまり観てなかったのだけど、随分大人っぽい感じになっていた。なんとなく聞いていたペパーミントキャンディー方式のワンデイといういいとこ取りのような企画、に、芸達者のふたりとくれば悪いものを見せられるはずはない。ただ、そんな組み合わせからするともっと上を期待してしまう。
なかなかエモーションかからず、というのはこの手の遡り映画の常かどうか思い出せないけれど、いくつかあったピースがラストのラストで被って朝焼けを迎えてベランダに立つ伊藤沙莉の、ケーキはあした食べるというあたり、人には心の奥にしまいこんでる大切な大切な思い出があるもんだ的な秘密の笑顔には泣いたりはする。
にしても何度か映る家の前の坂道も朝焼けに帰り道になった時の優雅な切なさというか。
とはいえ、最後の最後までエモーションがかからないのだ。その意味では「あの頃花束のような恋をした明け方の若者たち」の中では少し大人で渋い出来、かな。
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