「だめだこりゃ」パーフェクト・ケア Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
だめだこりゃ
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冒頭からクソみたいな論を振りかざし、悪臭漂う弁論をドヤ顔でされて、敵意しか感じられない主人公。法に乗っかって非道なことをうまくやってのける輩に辟易としている現実で、そんな奴こそ映画で滅茶苦茶になぶり殺して欲しいもの。ヨッ、待ってましたのアウトローに期待値Max。婆さんが放つCワードに拍手。しかし、げんなりの展開。こんなのにヒロイニズムを重ねるなどもってのほか。最後に若干のカタルシス?いや、まだまだ足りんよ。社会的にキルしてもらわないと、この後、こいつがどのように語られるかを想像すれば吐き気しか覚えない。
論点はジェンダーではない。男女反転させたらこのキャラクターは成り立たない。女であれば良いだろうと作り手が考えたのであれば、そちらの方が問題。レズカップル設定にも違和感。彼女の方は結局、所謂「彼女」の役回りでしかなく、結局は主人公の男性性を高めているだけのように思えた。
老いに対する不安は万人共通、それにつけ込むクズ。誠実に後見人を務めている人もいる訳で、まともな病院もホームもあるはず。そういったものに触れないのは、いたずらに業界の信頼を損ねている。もし、こういう問題を問いたいのであれば、焦点を当てるべきは制度と司法であるべきではないのか。
それでもロザムンドはよくやった。ダイアンウィーストの目でモノを言う演技も良かった。できれば絞め技で決めて欲しかったが。
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