劇場公開日 2023年3月17日

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「ダブルネーミングかなぁ…。」コンペティション yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ダブルネーミングかなぁ…。

2023年3月19日
PCから投稿

今年91本目(合計743本目/今月(2023年3月度)26本目)。
 ※ 時間調整のため「推しの子~」(アニメ作品)を見てから向かったのですが、アニメ作品にレビュー需要はないと思うので(メッセージ性のあるアニメ除く)、飛ばします。

 さて、こちらの作品。
映画の中で映画を作ろうという、広くとれば「エンドロールの続き」に似たような展開のスペイン語版、ということになります(趣旨は若干異なるが、その趣旨を広くとった場合、というお話)。
そのスペイン語版ということなので、文化の理解がやや日本と異なり、「どうしてそういう展開になるのだろう…」という理解のむつかしさがそこそこあるかなというところです。

 タイトル名の「コンペティション」は competition はいわゆる「コンペ」のほかに「競争(相手)」の意味もあります。映画を見ていただくとわかりますが、この2つの意味のダブルネーミングかな…という気がします(おそらくそう)。

 一方でこの映画、突如男女同権思想の話をしたり、グルテンフリーがどうだのという話をしたりという「脈略のなさ」が妙な展開で(特に精神的に変な方は出てこない)、おそらく大人の事情(そういうことに触れると、スペインの映画の関係者から補助金でも出る?)のではないかと思いますが、出るだけでストーリーには何ら関係はしないです。

 この「謎の思想哲学」はさらに映画の結末にまで登場し、「映画はいつ終わるのだろうか、ENDと出たときがそうだろうか、あるいは終わらないものだろうか…」という意味深な発言をしたままエンディングロールになります。そのような「特殊な発言」をするので、いわゆる「おまけシーン」でもあるのかな?と思うとそれもなし。この部分は明白に(今はコロナ事情は落ち着いているとはいえ)やや配慮不足というか、「いつ出たらよいかわからない」点で混乱するかなぁ…という気がしました(ただ、この映画、コロナ勃発前に作られたようで、どこまでの問題にするかは難しい)。

 採点に関しては下記を考慮して4.7を4.5に切り下げています。

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 (減点0.3/エンディングの終わり方が不明確)

 ・ 上記に書いたように、「映画はいつ終わるものなのか、ENDと出たときなのか…」といった哲学的な話をいきなりはじめます。そしてリアル映画でも、実際に「エンドロールの最後にもお楽しみがありますので是非見てください」という映画も実際にあります(マーベルシリーズなど)。この映画、このような発言が実際に出るので、何か「おまけ動画」でもあるのかなと思えば実はなし。このあたりは明確に配慮が欲しかったかな…というところです。
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yukispica