「カイブツ、と自分で言うのか。」笑いのカイブツ toro koiさんの映画レビュー(感想・評価)
カイブツ、と自分で言うのか。
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ツチヤタカユキなら言ってもいいか、と言う感想。2024年一発目に濃いのを引き当ててしまった…
世間に潰されているのに、自分を生き延びさせる唯一の方法のその世間を“笑わせる”ことと言う皮肉。こんなにも生きにくい人がいるのかと不器用な弟を見ている気持ちだった。一度死んだ、という表現も彼が不器用すぎる社会不適合者感が出ていて良かった。年末に華麗に優勝を飾った令和ロマンが漫才指導というのも憎い演出。ある意味対極にいるような、器用で面白い彼らはツチヤタカユキの生き方にどんな感想を抱くんだろう。彼らも、同じように笑いの難しさに壁に頭をぶつけるような日々があるのだろうか。ただ、人には愛される人たちだと思うのでその点が違う。ある程度、社会に受け入れられるにはツチヤタカユキのいうところの人間関係の得意さが必要だろうと私も日々思う。
それにしても若い!25.6の人間があんなにさまざまな大人たちに認められてチャンスを与えられているのに嫉妬さえ覚えた。
主演の天音さん、怪演だった。居酒屋のシーンは特に引いてしまった(賞賛の意味で)。
あとこの映画では「思いがけず菅田将暉」現象を体験。予告なしで菅田将暉を映画やドラマで見てしまう現象を呼んでいるんだけど、出演するだけで彼の名前がトップに出てきたりするものだから最近はあまり体験できない。レアな体験。ブロッケン現象のような感覚。今回は思いつきで見た映画だったから体験できた。心づもりなしで菅田将暉を浴びるとびっくりする。男前なのに演技も上手い。クズ役もぴたりとはまる。腰が細くて良かった。
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