「自分自身の悩んでいた時期の過去を思い出して、泣きそうになった」WHOLE ホール 秋村遊@受験生さんの映画レビュー(感想・評価)
自分自身の悩んでいた時期の過去を思い出して、泣きそうになった
アメリカと日本のハーフの高校生です。
こちらの作品の舞台挨拶の方にも行かせていただきました。
内容は主に日本生まれ・日本育ちのハーフである青年二人についての物語です。
私自身、ハーフであることで日本の小・中学校で差別を通したいじめを受けたり、
「アメリカ人はアメリカに帰れ」と最初から『よそもの』であることを決めつける、心ない言葉を言われたりしました。日本人と外国人、両方(ダブル)でいて何が悪いの?と言いたくても、その思いは日本社会では声を出しにくく、コンプレックスの塊みたいな人になってしまいました。
ハーフの多くの方は「私ってなんなんだろう?」と、アイデンティティー・クライシスを経験することがあります。私の場合、私はアメリカでは日本人扱いだし、日本ではアメリカ人。なら私って一体なに人のなの?どこか私の故郷で、居場所なの?と孤独感を感じることが多々ありました。春樹はちょうどそれを抱えているのではないかな、と思いました。
誠は、自分の父親が一体誰で、何の国籍すら知らない人物で、父からの手紙でやっと「今までわかっていなかった自分のこと」を知り、これからアイデンティティー・クライシスを経験するのかなぁ、と感じました。
『多様性とは本当は何のかを理解する』ことがまだ課題である日本で生まれ・生きているハーフが受ける『ハーフ差別』について、この作品は上手に取り上げているなぁと思いました。
私は作品の中で出てくるハーフあるあるに対し「あああ!!それな…!!それな…!!泣」と終始はしゃいでました。
ダイバーシティの『多様性』ってなんだろう、とハーフである私自身も母と一緒に帰り道熱く語り合いました。
コメントありがとうございます。
おっしゃることはわかりますし、この作品で訴えていることは理解しているつもりです。
敢えてここでは記しませんが、私にも自分にはどうにもならない生まれた環境に起因するコンプレックスは複数ありますから。
多くの人が何かしらコンプレックスを持っていると思いますが、それをどう受け止め、どう向き合い、どう咀嚼するかだと思うのかというのが大切だと思うのですが、そういうものが私には伝わって来ませんでした。