「「お前に私の首斬らせる代わりに1年後、今度は私がお前の首を斬るから...」グリーン・ナイト ゆきさんの映画レビュー(感想・評価)
「お前に私の首斬らせる代わりに1年後、今度は私がお前の首を斬るから...
「お前に私の首斬らせる代わりに1年後、今度は私がお前の首を斬るから緑の礼拝堂に来い」「Yes」緑の騎士からの提案「死のゲーム」に了承したガウェインは、約束守るべく緑の礼拝堂に向かうのだが…。
旅の途中、色んなトラップがガヴェインを襲う。とにかく次々に試される倫理テスト。そこで顕になる、怠惰な自分との葛藤。
果たして、ガヴェインは倫理テストをクリアし、無事礼拝堂にたどり着けるのか。そして、自分の首を守るのか、あるいは差し出せるのか否かー。
己の矜持とは何かがテーマでもあり、全体的に幻想的で抽象度が高く、夢との境も曖昧。モノに仮託した哲学や試される倫理の内容も、説明が少なく、分かりやすい何かではないし、物語に大きな起伏があるわけではない。
性に飲まれ、欲望に負け、倫理に叛き、約束の瞬間に怖気付く主人公。怠惰なキャラクターは漢らしさへのアンチテーゼのようでもある。
光と影、闇の使い方が上手い。圧倒的映像美。アリシアビキャンデルが妖艶。主人公を惑わすバリーコーガンの好演。
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